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2023年1月号

1月号目次

閻魔帳

軍拡進行に沈む平和の党・公明党/段 勲

 

特集/救済新法骨抜きと軍拡を推進する創価・公明の大罪

崩壊過程の創価・公明が振り撒く害悪の惨禍/溝口 敦

今年も「どこまでも付いて行きます下駄の雪」であり続けるであろう「公明党=創価学会」/古川利明

自公政権の「国会封殺」体質 救済新法にも公明=創価の壁/柿田睦夫

統一教会と創価学会の共通点/佐高 信

 

  • 連載

信濃町探偵団──創価学会最新動向

「公明党と創価学会」を考える(第39回)

「平成の政治改革」と公明党・創価学会(8)/平野貞夫

ナニワの虫眼鏡(第43回)

大阪維新の強さは大阪府内限定か? 他府県で勝てない理由とは/吉富有治

ヨーロッパ・カルト事情(293)

創価・公明がマインドコントロール概念導入に反対した深層/広岡裕児

執筆者紹介&バックナンバー一覧 編集後記

 

 

編集後記から

明けましておめでとうございます。

昨年は安倍晋三元首相の銃撃死亡事件を契機に、宗教と政治の歪んだ関係、そしてカルト問題が大きくクローズアップされ、創価学会に対しても世論の関心が高まり、厳しい目が向けられるようになってきました。

そうした世相を計る一つの指標が、昨年末の12月25日投開票で行われた西東京市議会議員選挙でした。同選挙には、小誌の323号のインタビュー記事に登場し、「創価学会は昭和にはびこった日本社会の宿痾」と発言していた創価学会二世で元お笑い芸人の長井秀和氏が立候補。選挙期間中に創価学会は、長井氏の選挙演説が創価学会を誹謗しているとして名誉棄損で東京地裁に「提訴」、並びに田無警察署に「告訴の申し立て」を行うなどしましたが、長井氏は2位当選者に約700票もの大差をつける3482票を獲得し、トップ当選しました。

一方、創価学会を組織母体とする公明党は、5候補全員が当選し現有議席を守りましたが、総得票数は前回比でマイナス12%と大きく票を減らしました。

長井氏は選挙期間中、一貫して創価学会・公明党批判を展開しており、この選挙結果は宗教と政治の癒着やカルト問題、そして創価学会・公明党にいかに世論が厳しい目を注いでいるかを端的に示しています。

そしてこうした傾向は、長井氏という知名度のある創価学会に批判的候補が立った西東京市に限らず、いま日本全国に拡大していることが他の地方選挙の結果からも読み取ることができます。

というのも西東京市議選に先だって行われた茨城県議選では県庁所在地を含む選挙区で公明党候補が前回比20%の得票減。同様に鳥取市議選でも公明党は前回比19%も得票を減らしており、総じて公明党は最近の地方選で議席は維持しているものの、のきなみ10%以上の得票を減らしているからです。

その背景には、前述の要因とともに旧統一教会被害を契機に立案され成立した救済新法が事実上骨抜きとなったことと、そのバーターと見られる「専守防衛」を破棄して「敵基地攻撃能力」を保有するという軍拡路線・莫大な防衛費(軍事費)の拡大に、「平和の党」「福祉の党」「生活者の党」を自称してきた公明党が歯止めをかけないどころか、率先して賛成している事実が指摘できます。

公明党そして創価学会は、来る4月の統一地方選の必勝に眦を決していますが、国民有権者は厳しい審判を下すことでしょう。

小誌は本年も宗教と政治・宗教と社会の真実と事実を追究し続けます。

特集/救済新法骨抜きと軍拡を推進する創価・公明の大罪

 

崩壊過程の創価・公明が振り撒く害悪の惨禍

溝口 敦

ノンフィクション作家

 

 

盗人猛々しい「平和」の金看板

腐ったリンゴは隣のリンゴを傷め、放置すれば樽の中のリンゴ全部を腐らせてしまう。だから腐ったリンゴは一日も早く捨てなければならない。人間が伝えてきた知恵はそう教えている。

創価学会=公明党の腐朽はすでに看過できないレベルに達している。自らが腐朽するのは彼らの勝手だが、腐朽の過程で日本社会、日本国民を巻き添えにして腐敗を広げている。

2022年に再び注目を集めた統一教会問題にからみ、被害者救済法(法人等による寄付の不当な勧誘の防止等に関する法律)が12月10日、国会で成立した。基本的に統一教会(現・世界平和統一家庭連合)も創価学会も信者大衆を丸め込み、しばしばマインドコントロールして信者のカネをだまし取る仕掛けは同じである。だから公明党は創価学会の不利益にならぬよう、被害者救済法案に対しては徹頭徹尾実効性がないように工作した。

たとえば法の第3条は「法人等は、寄付の勧誘を行うに当たっては、次に掲げる事項に配慮しなければならない」と「配慮義務」を明記しているが、これはもともと「禁止規定」にしなければ実効性が出ないものだ。

「一、寄付の勧誘が個人の自由な意思を抑圧し、その勧誘を受ける個人が寄付をするか否かについて適切な判断をすることが困難な状態に陥ることがないようにすること。

二、寄付により、個人またはその配偶者もしくは親族の生活の維持を困難にすることがないようにすること」

創価学会の「財務」は長年月、右記の「配慮義務」を蹂躙することで巨額を集めてきた。「配慮義務」程度で太いカネづるを手放すことはあり得ない。

これを「禁止規定」にする格上げ案は法案を作成する政府案にもあったが、公明党が強く反対したため、自民党が譲歩したとされる。

これへの謝礼として公明党は自民党岸田政権が進める「敵基地攻撃能力」「反撃能力」を何食わぬ顔で飲み込んだ。つまりは先制攻撃をも容認したわけで、自民党と、「平和の党」と呼称してきた公明党は戦争放棄の憲法9条を平然と踏みにじり、日本を戦争できる国へと変えようとしている。

「敵基地攻撃能力」の典型例は米軍を急襲した真珠湾攻撃だろう。日本はこれに大勝したが、何のことはない、太平洋戦争は日本が大敗、米軍に敗れ、ようやく日本国民と世界に向かって戦争放棄を誓った。

反撃能力や敵基地攻撃能力があるからといって戦争に勝てるわけではない。またそれあるがために敵国が攻撃をためらうこともない。むしろ戦争を激化させる呼び水になり、結局は第二次世界大戦の悲劇を再び見ることになるだろう。

岸田首相は頭が短絡的で、おそらくウクライナ領土へのロシア侵攻や北朝鮮の連続的なミサイル発射、中国の台湾への度重なる武力威嚇を見て、歴代政権が「違憲」としてきた反撃能力(敵基地攻撃能力)の解禁に踏み切った。それに公明党が被害者救済法を骨抜きにしたいがために同調、平和護持のお飾りをかなぐり捨てた。公明党は創価学会の布教や財務を守るため、とんでもなく高い買い物をした。

自民・公明両党は「反撃能力」で合意し、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の3文書に反撃能力の保有を明記することに決めた。

これは従来海外での武力行使を禁じている憲法9条に基づく「専守防衛」を大転換し、日本が攻撃を受けていない場合でも米軍からの要請があれば、海外で武力攻撃を行う可能性が出てきた。攻撃目標は特定されず、相手国の基地ばかりか指揮統制機能をも対象にする。岸田首相は自ら「戦後日本の安全保障政策の大転換」と明言した。

戦前の日本軍国主義が歩み、手痛く敗北した「いつか来た」道を、公明党は文字通り自民党の「ゲタの雪」として付き従った。日本にまたしても戦争の惨禍をもたらそうとしているのだ。

防衛費の増額についても北側一雄公明党副代表は財源として「法人税は一つの選択肢だ」と述べるなど、公明党は「毒喰らわば皿まで」とばかりに防衛費増額に積極的である。岸田首相が日米首脳会談で表明した「相当な増額」を受けて、自民党が「GDP費2%以上」を提言したが、公明党は結果として2%も飲むつもりだろう。

自衛隊は定員割れを起こしているようだが、そのうち定員充足のために徴兵制まで復活しかねない。公明党は「反撃能力」への賛同を皮切りに防衛費増や、税金で軍備を賄うとまで転落したのだから、徴兵制賛成へと転びかねない。

 

岐路となる統一地方選

公明党にとってなにより大事なのは自民党に切り捨てられず、自公連立政権に留まることである。政権の一角に居続けることが創価学会を守り、ひいては議員自身の議席保持につながるからだ。いってみれば、花より団子、平和という飾り花は彼らが喰うがため、簡単に打ち捨てられる。

そのくせ公明党のホームページを見ると、今もって麗々しく「平和の党が金看板」と掲げている。

『「世界の平和のために、勇敢に前進されますことを祈っております」――公明党結成大会に党創立者(池田大作のこと)が寄せた祝電の一節。

この言葉が象徴するように、「福祉の党」と並ぶ公明党の金看板は「平和の党」です』

盗っ人猛々しいというべきか、完全に詐欺師の言い分である。敵基地攻撃能力に賛同する者が軍国主義者であることは明らかではないか。

早い話、ロシアに侵攻されたウクライナでさえ、ロシア領内のモスクワやクレムリンにドローンやミサイルを放ってはいない。放てば全面戦争になることが必至と分かっているからだ。やられたらやり返す、自分がやられる前に相手をやっつける、そうでないと日本は回復できないダメージを受けるから、というのはヤクザ抗争のハウツーではあっても、国政にたずさわる者の感覚ではない。戦後の焼け跡、ヤミ市を記憶する者にとっては、戦争ほど悲惨なものはなく、戦争しないことこそ政治家のつとめのはずである。

おまけに公明党は岸田首相の尻馬に乗り、原発にさえ賛同している。12月12日、岸田首相は「原子力もしっかり活用していかなければいけない」と強調したが、公明党は原発の再稼働を容認する一方で、「新増設は認められない」と表向き唱えている。

ところで創価学会の元理事長・正木正明氏の長男、正木伸城氏は創価学会の本部職員だったが、36歳のとき学会員であることを続けながらも辞職、現在は文筆家として社会に向け発信している。

近年、元創価学会員で脱会後、社会に向けSNSなどで情報発信する者が増える傾向があるが、創価学会の最高首脳だった者の子息が実名で発言すること自体、創価学会の緩み、骨格の骨粗鬆を感じさせる。

正木伸城氏は創価学会本部を辞めた理由を、「公明党を心から応援できなくなったことも一因である」「自分に嘘をつくことに私は耐えられなかった」と記している。

正木伸城氏はまた「学会は公称827万世帯という会員数を誇るが、その勢力は衰え続けている」とも記している。明確に創価学会の衰えを意識し、組織に内部改革の力がないと思ったからこそ本部職員であることを辞めたのだろう。

巨大組織が崩壊するとき、内部情報という熱を発散する。創価学会・公明党の現状は終わりの始まりなのだろうが、それでもまだまだ堅固で、国政や社会に対し害毒を流し、腐敗を進める力は十分持つ。

創価学会・公明党にはいい加減、退場を願わなければならない。4月には、統一地方選が控えている。公明党は早くも第15次公認を決定したが、公明党の得票能力は学会員のフレンド活動や自民党からの名簿借り上げなどで総力を挙げたとしても、全数で600万票を割ると多くの専門家が予測している。池田大作という学会員にとってのカリスマが長らく病床に伏し、ほとんど植物人間になっている現在、衰えた組織に活を入れる材料はどこにもない。

対して創価学会・公明党の腐敗臭に悩まされている側の武器は選挙で公明党候補を落とすことである。旧統一教会に対しては宗教法人法に基づく解散命令が出る可能性はゼロではないが、創価学会に対してはいきなり解散命令を出せる情況にない。公明党が彼らの票田であり、熱心な運動員である創価学会に対して、外護の役割を果たしているからだ。双頭の蛇は老朽化しているとはいえ、まだ強い。自民党という親玉に助けを求める手だても残している。

彼らを放り出さなければ、樽の中の腐敗は止まらない。

 

溝口 敦(みぞぐち・あつし)ノンフィクション作家。1942年生まれ。早稲田大学政経学部卒。出版社勤務などを経てフリーに。宗教関係をはじめ幅広く社会問題を扱う。『食肉の帝王』(講談社プラスα文庫)で第25回講談社ノンフィクション賞、日本ジャーナリスト会議賞、編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞の3賞同時受賞。『堕ちた庶民の神』(三一書房)『歌舞伎町・ヤバさの真相』(文春新書)『パチンコ「30兆円の闇」』『生贄の祀り』『あぶない食品』(小学館文庫)『武富士 サラ金の帝王』『池田大作「権力者」の構造』『中国「黒社会」の掟』『細木数子 魔女の履歴書』(講談社プラスα文庫)『暴力団』『続・暴力団』(新潮新書)『抗争』(小学館新書)『喰うか喰われるか 私の山口組体験』(講談社)など著書多数。

 

信濃町探偵団──創価学会最新動向

 

  • 西東京市議会議員選挙―長井秀和氏vs.創価学会の相克

・12月26日付『ライブドアニュース』「【立候補40人中】長井秀和が西東京市議選トップ当選」

「創価学会を脱会し、宗教2世としても知られる長井は、『地方選で、カルトと戦う議員を輩出したい。宗教2世で行き場がなくなった人の行き場となる団体を発足していきたい』と、決意を新たにしていた」

・12月27日付『デイリースポーツ』「長井秀和氏 変革『間違いないっ!』西東京市議選トップ当選を報告」

「25日の東京都西東京市議選(定数28)でトップ当選したお笑い芸人の長井秀和氏(52)=無所属=が一夜明けの26日、同市の西武東伏見駅前に立ち、当選を報告した。

『当選がゴールではない。西東京市の市政に全力で取り組んでいきたいし、利権の癒着を徹底的に追及する。議会が変わることは間違いないっ!』と期待を背負った。

所属事務所のタイタンを、9月に退所したことも明かした。宗教2世としても知られ、カルト宗教問題について『徹底的にやる。何も怖いものはない』と気勢を上げた。

長井氏は同市の活性化や地方議会の透明化、カルト宗教問題などを訴え、候補者40人中最多の3482票を集めた」

・12月27日付『聖教新聞』「西東京市議選で完勝 公明党」「東京 激戦制し現有5議席死守」

「東京都西東京市議選は25日に投票が行われ、公明党は5人全員が当選し、現有議席を死守した。統一地方選の勝利に向け、大きな弾みをつけた。(中略)

公明党は選挙期間中、意図的な安泰説を流され、切り崩しの“標的”にされる中、党員・支持者による最後までの献身的な支持拡大が実り、5人(現職4人、新人1人)が見事に激戦を勝ち抜いた。一方、4人を擁立した共産党は、新人1人が落選した」

 

※本誌2022年12月号インタビュー記事「創価学会は昭和にはびこった日本社会の宿痾」で、創価学会の政治利用や人権を無視する体質などを批判するとともに、西東京市議選への抱負を語っていた長井秀和氏が、12月25日投開票の西東京市議会議員選挙で、3482票を獲得してトップ当選した。

同選挙において長井氏は、創価学会・公明党問題をはじめとする宗教と政治の歪んだ関係の是正や、西東京市の公共施設が旧統一教会関連団体に利用されていたことを受けてのカルト対策、西東京市における政治課題・行政課題の解決等を強調。お笑い芸人としての知名度と、宗教と政治に関する世論の関心の高さに加え、約1年半前から西東京市内の西武線沿線5駅で連日、辻立ちしてきた姿勢が評価され、2位候補に約700票の大差をつけてトップ当選を果たした。

当選翌日の26日朝にも市内の西武新宿線東伏見駅前で当選報告に辻立ち。ブラックボックス化した市政に風穴を開け、市民不在の利権構造に切り込むことや、創価学会問題をはじめとするカルト問題も、「徹底的にやる」と決意を披歴した。

一方、創価学会を組織母体とする公明党は候補5人が全員当選し、現有議席を維持したが、総得票数は9093票で、10354票だった前回比でマイナス1261票。減少率は12%に及んだ。もっとも創価学会内部からの情報によれば、今回の西東京市議選での公明党各候補の獲得目標は、前回の平均2000票を10%下回る1800票。5候補の内1人は1688票と目標に届かなかったが、2候補が1900票を超えるなど総得票では目標をクリアしたが勢力退潮は明白。

『週刊新潮』『週刊文春』をはじめとするマスコミ各誌、さらにはブログやSNSで創価学会について情報発信、厳しい創価学会・公明党批判を展開している長井氏は、いまや創価学会にとって「仏敵」。それだけに地元の西東京市をはじめ第二東京といわれる三多摩地域の創価学会組織は、「長井憎し」で総力をあげたことが、“善戦”に繋がった見ることができる。

『聖教新聞』12月27日付が、社会面とはいえ一地方市議選に過ぎない西東京市議選を「西東京市議選で完勝 公明党 東京 激戦制し現有5議席死守」とカラー写真入りで大きく報じたのもそうした背景があるからに他ならない。もっとも聖教記事ではトップ当選した長井氏については一言も触れていない。

それも当然だろう。というのも創価学会は選挙戦渦中の12月20日に、長井氏が選挙演説において創価学会の名誉を棄損したとして、東京地裁に民事訴訟を提訴。また田無警察署に「刑事告訴の申し立て」も行ったにもかかわらず、長井氏がトップ当選と市民の高い支持を得たことは、創価学会にとって痛恨の極み以外のなにものでもないからだ。

以下、長井氏を提訴&「刑事告訴の申し立て」を報じる聖教記事と、これに対する長井氏の反論を紹介する。

 

・12月21日付『聖教新聞』「西東京市議選 候補者が虚偽の演説 名誉棄損で提訴 学会が“市議を殺害”等とデマ」

「創価学会は20日、西東京市議選の街頭演説で、悪らつな虚偽発言をした長井秀和候補を、名誉棄損を理由に東京地裁に提訴した。

同候補は、19日の演説で、1995年9月に起きた東村山市議の転落死に言及。これが、学会による他殺であるとの事実無根の発言を行った。

そもそもこの転落死は、他殺を疑わせる証拠がないことから、捜査を担当した東村山警察署および東京地検が事件性はないとして、25年以上も前に捜査を終結させているもの。訴状では、学会が著しく名誉を棄損されたとして、同候補に損害賠償を求めている。(中略)

全くの事実無根の発言で、学会の名誉を棄損した同候補の悪質な行為は断じて許されるものではない。学会は、民事裁判とあわせて同日、田無警察署に刑事告訴の申し立ても行った」

・12月22日付『長井秀和ツイッター』

「創価学会が名誉棄損で提訴してきました。田無警察署にも刑事告訴を申し立てたそうですが、田無警察署は告訴状等を受理してはいません。全く警察署からは相手されていない、嫌がらせ前提の申し立てをして選挙妨害をしてくるのが創価学会。近々、創価学会を名誉棄損で訴えます」

・12月23日付『長井秀和ツイッター』

「田無警察署に、創価学会への告訴状。内容は創価学会の私への名誉棄損。12月21日付2面の聖教新聞の記事の『告訴の申し立て』という法的に不明確な記載で、私が刑事告訴されて捜査対象にされているような誤認印象を狙うのは悪質な報道。田無警察署の十河氏が告訴状のコピーを取って吟味との事」

 

※長井氏は「告訴状」をツイッターで公開しているので、以下「告訴事実」を紹介する(読みやすくするため改行等を加えた)。その中で長井氏は『聖教新聞』の「刑事告訴の申し立て」記事は、名誉棄損であるとともに、選挙妨害の意図があるのではないかと批判している。告訴人は「長井秀和」で、被告訴人は「宗教法人 創価学会 代表役員 長谷川重夫」である。

〈第2 告訴事実

被告訴人は、自らの機関紙である公称550万部の『聖教新聞』の令和4年12月21日付2面に、「西東京市議選候補者が虚偽の演説 名誉棄損で提訴」との見出しで、「創価学会は20日、西東京市議選の街頭演説で、悪らつな虚偽発言をした長井秀和候補を、名誉棄損を理由に東京地裁に提訴した。同候補は19日の演説で、1995年9月に起きた東村山市議の転落死に言及。これが、学会による他殺であるとの事実無根の発言を行った。(中略)

全くの事実無根の発言で、学会の名誉を棄損した同候補の悪質な行為は断じて許されるものではない。学会は、民事裁判とあわせて同日、田無警察署に刑事告訴の申し立ても行った」との記事を掲載。告訴人を「悪らつな虚偽発言」「全くの事実無根発言」を行い、民事提訴・刑事告訴の申し立てをされる人物であると数百万人読者に公然事実を適示し、告訴人の名誉を著しく棄損した。

この点、被告訴人の告訴状について、貴署は同告訴状の受理はされておらず、被告訴人は法的に有効な告訴手続きは行っていない。そうであるにもかかわらず、被告訴人は、「刑事告訴の申し立てを行った」として、告訴人があたかも刑事告訴され、警察署の刑事捜査対象の人物であるかのような印象を持たせるために「告訴の申し立て」などという法的に不明確な記載をしており、悪質な名誉棄損である。

告訴人は現在、告示期間中の西東京市議会議員選挙に立候補する公職候補者であるが、演説中、東村山市議転落死について「学会による他殺」などとは発言していない。にもかかわらず、虚偽事実を適示した被告訴人の行為は、公職候補者である告訴人の名誉を棄損し、社会的評価を著しく低下させるとともに、西東京市には、被告訴人の構成員(会員)が約1万人程度(2018年西東京市議選における公明党総得票数10,354票)居住していると推定され、被告訴人の記事によって投票行動が左右されることから、公職選挙法第235条第2項が禁じる「当選を得させない目的をもつて公職の候補者又は公職の候補者となろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する」にも該当する極めて悪質かつ重大な事案と思料されることから、本告訴に及ぶ次第です。

告訴人は本件に関し、以後捜査に関して全面的な協力をすること、および捜査機関の指示なし許可なく取り下げをしないことを、お約束します。      以上〉

 

※長井氏と創価学会双方の「告訴状」を田無署がどのように判断するか、また民事提訴の帰趨が注目されるが、西東京市民の多くが長井氏を支持してトップ当選させた「民意」は重い。

 

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