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12月号目次

閻魔帳

「自公“合体”政権」の打倒叫んだ白川勝彦元代議士の逝去を悼む/乙骨正生

 

特集/原田会長再任と亡国政治継続の危機

 

原田稔の「会長再任」で継続する「亡国の自公政権」/古川利明

「桜見」騒動と公明党の与党ボケ/段 勲

 

トピックス

国民主権・政教分離は何処 「伝統」に秘められた「嘘」/柿田睦夫

トピックス

問題人物参加が次々に発覚する「桜を見る会」 4年連続統一教会関係者が招待されていた/鈴木エイト

 

  • 連載

信濃町探偵団──創価学会最新動向

「公明党と創価学会」を考える(第2回)

戦後民主政治の鬼子となった公明党/平野貞夫

ナニワの虫眼鏡(第6回)

大阪人のマナーの悪さと劣悪政治との関連性/吉富有治

新・現代の眼(第40回)

邦に道なきに富み且つ貴きは恥なり/菅野 完

ヨーロッパ・カルト事情260

セクト的逸脱対策警戒関係省庁本部(MIVILUDES)廃止か(2)/広岡裕児

 

執筆者紹介  編集後記

 

 

編集後記から

11月28日夜、安倍晋三首相と山口那津男公明党代表が、ミシュランの星も獲得している東京・赤坂の高級フグ料理店で会食しました。時事ドットコム(11月19日付)によれば、会食は安倍首相からの呼びかけで、席上、安倍首相は山口代表に対して、「桜を見る会」について「ご迷惑をお掛けしている。しっかりやります」と語ったとのことです。

これに対して山口代表が「桜を見る会」についての苦言を呈したとの報道はありません。それも当然でしょう。「桜を見る会」の問題を野党が追及しはじめた際、山口代表は「野党も政権を取ったときはそういう行事を主催する場があった。首相として国民とともに桜を愛でるという本来の精神を見据えた上で対応すべきだ」と、“野党だってやってたじゃない”と安倍首相を庇っていたからです。

このコメントについては、創価学会の宗教学者対策の中核的存在の中野毅創価大学名誉教授でさえ、自らのツイッターで「野党もやっていたから良いというのは、問題が違うだろう。国民の税金を五千万も使って自党の支援者を接待するのは、公選法違反、買収行為にあたると批判されているのに、どう答えるかだ。与党ボケしている貴方や公明議員も問われているのだ」と批判していますが、「与党ボケ」との言葉に、東大の後輩でもある山口代表に対する怒りとも失望ともいえる感情が窺えます。

これに対して11月17日に創価学会会長に再任(4期目)された原田稔会長は、「桜を見る会」にはいっさい言及せず、21日付『聖教新聞』掲載の座談会記事では、なんと自公連立政権と公明党を「庶民のための政治を推進」などと礼賛・支持していますから、「与党ボケ」は公明党首脳だけではないようです。

ところで時事ドットコムによれば、安倍首相と山口代表が二人だけで会食するのは、第2次安倍政権発足後の7年近くで初めということで、「ケミストリーが合わない」などと言われた両者が“珍しく”会食した背景には、「解散」の打診があったのではとの憶測もなされています。

11月18日に逝去された白川勝彦元自民党代議士は、自由と民主主義、そして人権に反する「自公“合体”政権」の打倒を、最期まで訴えていました。小誌に数多くの論考を執筆された白川氏の意思を、小誌は受け継いでいく所存です。

特集/原田会長再任と亡国政治継続の危機

 

原田稔の「会長再任」で継続する「亡国の自公政権」

古川利明

ジャーナリスト

 

会長に再任された「池田の金庫番」原田

創価学会は、89回目の創立記念日を迎える前日の11月17日、総務会に置かれている会長選出委員会(総務会議長・同副議長・最高指導会議議長・参議会議長・総務の互選で選ばれた13人の計17人で構成)を開き、全員の賛同で会長の原田稔を再任した(4期目)。5期25年を務め上げ、6期目に入っていた秋谷栄之助の後任として、原田は06年11月9日に第6代会長に就き、4年前の3期目からは任期が「5年→4年」と短縮されたが、「3期9年まで」とタガをはめられている自民党総裁とは違い、創価学会会長には多選禁止規定がないため、本人が「辞める」と言わない限り、その職に留まることが可能である。

そこで、今回の原田の3期目の会長任期切れにあたって、主任副会長の1人でもある谷川佳樹の新会長就任説も流れていた。出所は、ジャーナリストの山田直樹による「注目される創価学会トップ交代人事と名称変更問題」(週刊実話11月7日号)で、「信濃町本部関係者の話」として、「4年前の会則変更時に、総務の一部入れ替えが行われました。30~40名と言われています。さらに、会則変更で総務自体の任期が3年に短縮された。その満期は昨年で、ここでも入れ替えがあり、“谷川派”が磐石となったのです」「ズバリ、原田会長が“禅譲”するかどうかにかかっています」と内情を紹介しつつ、記事を執筆した山田の耳に入ってくる情報として、「次期会長は、原田と谷川の可能性が半々」としたうえで、「この機会を逃すと、谷川より年下の世代が組織内のヘゲモニーを握り、4年後に谷川が会長に上り詰められる可能性はぐんと低くなる」との見立てを披露していた。

実際に、谷川が原田に禅譲を迫る場面があったかどうかは不明だが、蓋を開けて見れば、引き続き原田が会長の座に居座った。直近の聖教新聞をめくっても、この10月17日から20日にかけて、原田は台風15号と19号の大きな被害に遭った千葉県君津市、福島県郡山市、同いわき市に入り、地区座談会に顔を出すなどし、正式に会長再任が決まる5日前の11月12日にも、埼玉県川越市の地区座談会に出席し、精力的に動き回ることで存在を誇示していた。いずれにせよ、「谷川による原田追い落とし」は不発に終わったことになる。本誌18年6月号の拙稿でも指摘したが、原田稔の創価学会会長としての権力の源泉とは「学会の簿外経理」、すなわち、「池田大作の個人資産の全貌」を掌握していることに尽きる。信濃町の最中枢の事情に精通する関係者は「第一庶務室長を経験している現・理事長の長谷川重夫も、多少は『それ』を知っているかもしれないが、しかし、『その全貌』を掌握してるのは原田。第一庶務室長、事務総長、副理事長、会長とオモテの肩書は変わっているが、あの中西治雄の失脚以降は、原田が池田の金庫番だ」と筆者に証言している。

 

谷川より一枚も二枚も上手だった!?

そこで、今回、谷川が新会長に就任する可能性がどこまであったかだが、まず、谷川は18年1月に、それまでの事務総長から壮年部長に就いている。これも既に本誌18年2月号の拙稿で触れたが、その前年の17年12月30日夕、信濃町の学会関連施設にナイフを持った少年(当時19歳)が、柵をよじ登って中に侵入したところ、揉み合いの末、切りつけられてけがを負った警備の学会員に現行犯逮捕されて、四谷署に引き渡される事件が発生していた。じつは、この少年が施設警備にあたる男子部の「牙城会」のメンバーで、入った先が池田大作が自宅として使っている「第二別館」だったとの情報があり、もし、これが事実であれば、この人事は「谷川にその責任の詰め腹を切らせた結果だった可能性」があった。

これを受ける格好で、週刊東洋経済(18年9月1日号)に、ジャーナリストの高橋篤史が、内部資料をもとに作成した創価学会本部機構の組織図(18年2月2日現在)を載せているが、これを見ると、聖教新聞と墓苑事業以外の、まさに学会本部の事務を取り仕切る総責任者である「事務総長」のポストが消え、それまでは、この事務総長が統括していた組織総局をはじめとする各局について、会長の原田以下、主任副会長らの最高幹部が「担当責任役員」としてきめ細かく分担していることが判明している。谷川は、その壮年部長就任に伴い、選挙の持ち場としての「総東京総合長」のポストも剝奪されており、傍目には、事実上の降格であるのはもとより、このように「谷川包囲網」も敷かれていたのである。

前出の週刊実話掲載の山田直樹の記事では、今回の新会長人事と合わせて、「既に特許庁に商標登録されている『日蓮世界宗』への名称変更が間近にあるのでは」との情報が内部に流れていると報じている。要するに「谷川が新会長に就いた暁には、『創価学会』の名前を消す」ということだが、考えようによっては、これは根本的な路線変更を示唆している。つまり、一言で言えば、「脱・池田大作」である。

こうした状況を踏まえ、その信濃町の最中枢の事情に精通する関係者は「谷川は功を焦っている」と指摘していたが、現実問題として、会則と会憲に盛り込んでいる、「神格化」ならぬ「生き仏化」を象徴する、例の「三代会長」はもとより、現在も池田大作が書いているということになっている随筆にも「わが学会」というフレーズが、何度も出てくる。原田は池田に対して、もちろん、今なお100%完全無欠の忠誠心を持っているが、それに比べると、谷川は池田に対して、じつに冷ややかである。だとすれば、谷川がもし、今回、会長に就任するとしたならば、クーデター以外にあり得なかったのだが、そのあたり、政治的にも老獪を極める原田の方が、一枚も二枚も上手だったということだろう。

 

ヒートアップする前夜祭パーティー疑惑

折しも、「大衆とともに」を謳い文句とした、池田大作を創立者とする公明党(=創価学会)は、この11月17日で結党55年を迎え、同20日には、自公で担ぐ首相・安倍晋三の通算在職日数が2887日となり、戦前の桂太郎を抜いて憲政史上最長となった。しんぶん赤旗・日曜版(10月13日号)のスクープを機に、首相主催の「桜を見る会」に自らの後援会関係者を多数招待していた公私混同ぶりが露呈しているが、公明党代表の山口那津男が、壇上で安倍と乾杯する2ショットを報道陣に見せつけていただけでなく、じつは、公明党議員らも、その場に大勢参加し、例えば、同党衆院議員だった上田勇は、14年4月12日、自らのツイッターに「今朝は総理主催の『桜を見る会』(新宿御苑)に日頃お世話になっている方々をご招待して一緒に参加しました」と、嬉々と投稿していたのである。

さらに疑惑としてヒートアップしているのが、安倍事務所が主催した桜を見る会の前夜祭パーティーの参加費が「1人あたり5千円」と、通常の「1万1千円から」の半値以下だった点である。安倍は記者団に「約800人が参加したが、食事代について、安倍事務所や後援会にも入金はなく、領収書もない。(総額を記した)明細書もない」と説明し、実際、自らの政治資金団体の収支報告書にも、その記載はなかった。週刊文春(11月28日号)は、18年にニューオータニで開かれた際の「金額5千円」と書かれた同ホテル名義の夕食会の領収書を入手しており、料飲営業部に所属経験のある同ホテルの現職社員は「会費5千円はあり得ません。あの規模だと最低でも合計で1千万円はかかります」と証言している。

そこで、筆者の推測では、食事代は、官邸が一括して、本来、かかっているはずの最低でも「1千万円」を支払う一方で、会場で集めた「5千円×800人=400万円」は、安倍事務所が裏金にしているものと思われる。で、食事代の具体的な出所だが、ズバリ、これは「官房機密費」ではないだろうか。その詳細は拙著『日本の裏金(上) 首相官邸・外務省編』(第三書館)で説明しているが、毎月1億円強について、官房長官の自由裁量で、例えば国会対策や選挙における買収をはじめとして、何にでも使える領収書不要の闇ガネである。官邸内にある内閣総務官室が事務を担当しており、新聞社の論説委員や御用評論家らへの接待など、このテの飲食代金は、官邸に送られてきた明細書をもとに、相手先に銀行振込で入金する。

今年10月からは、消費税が10%に増税され、さらには、一連の台風15号、19号、21号によって、甚大なる被害がもたらされ、特に庶民は辛酸を舐めさせられているが、そんなことなどせせら笑うかのように、安倍自公政権は、このように「権力の宴」に酔い痴れるばかりである。そのご相伴に与っている公明党を完全にコントロールする創価学会において、会長である原田稔が再任されたというのは、この「亡国の自公路線」が継続することに他ならず、我々心あるジャーナリズムは、こうした目を覆うばかりの退廃を極めた政治状況に対して、断固とした批判を加える必要がある。(文中・敬称略)

 

古川利明(ふるかわ・としあき)1965年生まれ。慶応義塾大学文学部卒。毎日新聞、東京新聞(中日新聞東京本社)記者を経て、フリージャーナリスト。『システムとしての創価学会=公明党』『シンジケートとしての創価学会=公明党』『カルトとしての創価学会=池田大作』『デジタル・ヘル サイバー化監視社会の闇』『日本の裏金(上、下)』『ウラ金 権力の味』『「自民党“公明派”」10年の功罪』『「自民党“公明派”」15年目の大罪』(いずれも第三書館刊)など著書多数。

 

信濃町探偵団──創価学会最新動向

 

  • 再任(4選)された原田会長=衰退する老齢学会

・11月18日付『聖教新聞』「会長選出委員会行う――原田会長を再任」

「創価学会の会長選出委員会(議長=山本武総務会議長)が、17日午前11時から東京・信濃町の学会本部別館で開かれ、全員の賛同で原田稔会長を再任した(4期目)。原田会長の任期(4年)は11月17日をもって満了した。同委員会は、創価学会会則に基づき、次期会長選出のため行われた」

・11月20日付『聖教新聞』「11・18『創価学会創立の日』記念 本部幹部会から」「原田稔会長」

「初めに、このほど会長として再任していただきました。2006年、会長の大任を拝した折に、池田先生はご指導くださいました。『全員が「会長」の自覚と誇りで進む。全員が、「広宣流布の一兵卒」として働く。これが永遠の創価の魂である。その意味から、原田新会長には、「誠実の二字で会員に尽くせ」と申し上げたい』と。私は、今再び先生から、このご指導を頂戴した思いで、どこまでも『広宣流布の一兵卒』として戦い、そして『誠実の二字』で、同志の皆さまに尽くし抜いていく所存です。何とぞ、よろしくお願い致します」

 

※創立記念日前日の11月17日、4年の任期切れを迎えた原田稔会長が、会長選出委員会で再任(4期目)され、さらに向こう4年の間、会長を務めることが明らかとなった。2006年の就任以来、すでに3期13年(1・2期は任期5年。2期途中の4年目に会則を変更し、会長任期を4年とした上で再任〈3期目〉された)にわたって会長の座にある原田氏は、1941(昭和16)年生まれの78歳。25年にわたって会長を務めた秋谷栄之助前会長が退任した際の年齢は76歳であったことから、原田氏はすでに歴代会長中、最高齢となっている。

今回の会長任期切れに際しては、一部のマス・メディアに、谷川佳樹主任副会長が昇格するなどの観測記事もあったが、創価学会内部では、早くから原田会長の続投が既定路線だったようだ。実際、聖教報道に会長選出委員「全員の賛同」で再任とあるように、なんのハプニングも注目人事もない静かな再任劇となった。

というのも4年前の2015年の再任時には、その後の会憲制定につながる会則の変更が行われ、会長任期の突然の変更による原田再任、そして会長権限の強化が図られるとともに、次期会長の有力候補だった正木正明理事長が、事実上の更迭・左遷となるなど大荒れの人事だったからだ。

今回の原田会長の任期切れにあたっても、先の参院選で公明党比例区票が653万票と前回比で約100万票、過去最多得票との比較では245万票も得票を減らしていること、また原田氏が任期途中に80歳の大台に乗ることなどから、正木氏のライバルだった谷川主任副会長への禅譲を予測する向きもあった。しかし、来年が創価学会創立90周年や、池田大作名誉会長の会長就任60周年のメモリアル・イヤーであることから、波風を立てずに現行の宗教的・政治的路線を維持するという“安定”路線が選択されたようだ。

もっとも、創価学会内部からは、会長権限を強化した原田氏が権力を手放すはずがないとか、谷川氏には、最終的に和解に至ったものの、矢野絢也元公明党委員長を「脅迫」した事実を裁判所が一審判決で認定した事実や、それ以上のスキャンダルがあるともささやかれており、会長就任は無理との声も聞こえてくる。

会長再任後の本部幹部会で原田会長は、「一兵卒」として、「誠実」に会員に「尽くす」などと述べているが、同発言は執行部が推進する宗教的・政治的決定に反対する会員を次々に処分するなどの、強圧的な運営を続けていることへの反発を意識したものと言えよう。同様に、全国総県長会議や本部幹部会で原田会長は、聖教新聞の啓蒙と財務、そして折伏の推進を強調したが、新聞販売に集金そして顧客である会員獲得の鼓舞という、宗教ビジネスさながらの指導に辟易する会員は少なくない。

「広宣流布のバロメーター」である公明党比例区票の激減に加えて、創価学会はすでに『グラフSGI』の休刊、月二回発行していた『創価新報』の月刊化、そして創価班・牙城会の各大学校を統合しての男子部大学校化などなど、衰退の傾向を顕著に示し始めている。

原田会長にとって4期目の会長職はこれまで以上に厳しい道のりとなりそうだが、齢80になんなんとする会長と同年齢の理事長、そしてすでに“死に体”の92歳を迎える名誉会長にとって残された時間はそう多くない。

自らが生きている間だけ権勢を謳歌できればいい。自己矛盾と自家撞着を繰り返しながら政権に媚びへつらう創価学会の最高首脳の姿からは、「後は野となれ山となれ」「我が亡き後に洪水よ来たれ」という心象風景が透けて見える。

 

  • 政治的目眩まし

・11月21日付『聖教新聞』「創立90周年を勝ち開く!座談会」「公明党が結党55年」

「大串(女子部長)私たちが支援する公明党が、去る11月17日、結党から55年を迎えました。

原田(会長)結党当時、日本の政界は左右の勢力が不毛な対立に明け暮れ、“国民不在”の状況が続いていました。そうした中、公明党は創立者・池田先生が示された『大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく』との立党精神を掲げ、庶民のための政治を推進してきました。(中略)

原田 自民党の要請を受けて連立政権に参画してから20年。公明党は政治の安定と改革の要としての役割を果たしています。(中略)

長谷川(理事長)政治評論家の森田実氏も『(結党以来)公明党は少しもぶれることなく中道政治を貫き、日本の政治の安定に寄与してきました』と指摘。こうした評価はますます高まっています。

原田 公明党の議員は立党精神を胸に刻み、国民の安心のため、日本と国際社会の安定のために、どんどん国民の声を政治に反映してもらいたい」

 

※再任された原田会長率いる創価学会の政治路線が、自公連立体制の維持におかれていることが、この座談会記事からも分かる。安倍晋三首相主催の「桜を見る会」が象徴する政治の私物化・公私混同は醜悪極まりないが、その安倍首相と「桜を見る会」のお立ち台に並んで立って乾杯する山口那津男公明党代表。そんな公明党が、安倍首相や政府の不正や腐敗を追及するはずもないが、創価学会首脳は会員の目を眩ます発言を繰りかえす。そもそも宗教団体や政党を徹底的に私物化し、公私混同してきたのは池田大作氏。安倍自民と創価・公明は類は友を呼ぶ間柄なのだ。

 

  • 沖縄・首里城復再建に寄付

・11月26日付『聖教新聞』「学会から沖縄に寄付金 首里城の再建へ」

・11月26日『琉球新報デジタルサービス』「創価学会が1000万円寄付 『少しでも役立てて』

「沖縄創価学会の安田進総県長と照屋清子総県婦人部長は25日、県庁に玉城デニー知事を訪ね、首里城再建に向けた寄付金1千万円の目録を手渡した。安田総県長は池田大作名誉会長から『一日も早い再建を祈っている』との伝言を預かったと話した上で『首里城焼失は悲しく残念な思いだ。(寄付金を)少しでも役立ててほしい』と語った」

 

※創価学会が、焼失した首里城の再建資金として1000万円を寄付した。結構なことだ。

ところで『聖教新聞』では報じていないが、『琉球新報』によれば、安田総県長は、池田名誉会長の「一日も早い再建を祈っている」との伝言を玉城知事に披露したようだが、池田氏は個人的な寄付を行ったのだろうか。

そもそも池田氏は、ライフワークと位置付けた小説『人間革命』の執筆を沖縄の地で開始し、沖縄には「核も、基地もいらない」と叫ぶなど、沖縄を自らの平和指導者としてのイメージ作りに最大限、利用し続けたのだから、その利用料・対価として、沖縄県民のアイデンティティの象徴である首里城の再建に、億単位の寄付をしても決しておかしくはない。だが、目下、池田氏が大枚をはたいたとの報道はない。

そして1000万円を寄付した創価学会は、いま、財務集金の真っ最中。だが、執行部に不信を抱く多くの学会員が、非公開の財務の正当性やその使途に疑いの目を向けており、集金は不調との情報もある。そうした中での首里城再建への1000万円の寄付……財務の正当性をアピールするためのアリバイ作りと見るのは穿ちすぎか。

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