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6月号目次

 

閻魔帳

度し難い与党病──丸山代議士に辞職求めない公明党/段 勲

 

特集/維新に屈服──崩壊する「常勝関西」

維新を恐れ膝を折ったフィリピンコウモリ・公明党/吉富有治

解散風に煽られ「コウモリ飛行」という名の豹変を見せた「公明党=創価学会」の無節操の極み/古川利明

「常勝関西」の崩壊──維新に屈した池田創価学会の命脈尽きる時/乙骨正生

 

トピックス

神社本庁・田中総長4選の背景/橋本征雄

トピックス

NHKから国民を守る党と日本平和神軍/藤倉善郎

 

  • 連載

信濃町探偵団──創価学会最新動向

新・現代の眼(第34回)

暴虎馮河し、死して悔い無き者は、吾、与にせざるなり

/菅野 完

ヨーロッパ・カルト事情254

時代に適応するセクト(有害カルト)/広岡裕児

執筆者紹介  編集後記

 

編集後記から

統一地方選挙の結果、大阪維新の会が圧勝したことを受けて、公明党が豹変。従来は反対してきた大阪都構想について、住民投票の実施だけではなく、大阪都構想そのものに賛成する意思を表明しました。態度一変の理由は「民意」を尊重してのことだそうです。

公明党が「民意」を尊重する政党だとは、少々驚きです。

なぜなら米軍海兵隊の辺野古新基地建設の土砂投入が進む沖縄では、新基地建設の是非を唯一の争点として実施された県民投票で、建設反対の「民意」が示されていますし、県民投票以前の県知事選でも、新基地建設に反対する玉城候補が建設を容認する候補に大差をつけて当選。また今年4月の統一地方選と軌を一にして実施された衆院沖縄3区補欠選挙においても、新基地建設に反対する候補が建設容認候補を破るなど、沖縄県民の「民意」は明らかに辺野古新基地に反対です。

ところが公明党は「民意」に背を向け、新基地建設を容認する姿勢を変えようとはしません。そもそも公明党所属の石井国土交通大臣が、沖縄県の意向に反して新基地建設に積極的に加担しているのですから、なにおかいわんや。大阪の「民意」は尊重するが、沖縄の「民意」は無視してもかまわないとでもいうのでしょうか。

今回、公明党が大阪都構想への態度を豹変させた本当の理由は、本誌今号の各特集記事が論じているように、日本維新の会に、公明党候補のいる大阪・兵庫の6衆院小選挙区への候補擁立を防ぐという一点にあります。統一地方選で圧勝したように大阪をはじめとする関西圏で人気の高い維新の会に出馬されたら、公明党は敗北必至だからです。

創価学会は、関西そして大阪を「常勝関西」と呼びますが、その原点は、1956年の参院選大阪選挙区での勝利にあり、この勝利が、池田大作名誉会長のカリスマの原点になっています。

組織の求心力の要である池田カリスマを守るための豹変。創価学会・公明党の政界進出の目的は、池田氏と創価学会組織を守ることにのみあることを、大阪都構想をめぐる一連の経緯は示しています。

特集/維新に屈服──崩壊する「常勝関西」

 

維新を恐れ膝を折ったフィリピンコウモリ・公明党

吉富有治

ジャーナリスト

 

民意を盾にするご都合主義

大阪市内のホテルで5月23日夜、松井一郎代表(大阪市長)と吉村洋文政調会長(大阪府知事)ら大阪維新の会の執行部6人と、公明党大阪府本部の佐藤茂樹会長(衆院議員、大阪3区)や大阪府議団・大阪市議団の新旧の幹事長ら5人の計11人が約1時間、テーブルをはさんで向かい合っていた。両党の会談は5月19日に続き、これで2回目である。

この場で話し合われたのは、大阪市を廃止して東京23区のように特別区を設置する、いわゆる大阪都構想の進め方についてだった。統一地方選までは都構想に反対だった公明党はこの日、いくつかの問題点と改善点は指摘したものの、これまでとは打って変わって基本的には賛成する姿勢を維新側に伝えた。ケンカ状態だった維新との関係も見直した。本誌5月号で書いた、日本コウモリが全長2メートルのフィリピンコウモリに変身した瞬間である。

今回の方針変更について公明党府本部は「統一地方選で出た民意は無視できない」などと説明しているが、それは表向きの理由、建前でしかない。

そもそも「民意」というのは国民の意思、有権者の気持、判断という意味で使われ、その中身は漠然としたものだ。特に、ワン・イシューでYESかNOかを二者択一する住民投票と違い、政治家を選ぶ選挙の民意と住民投票のそれとは次元が異なる。後者は政策を選ぶというより候補者のパーソナリティーや所属政党の人気で選ぶファクターが強く、大阪の統一地方選の結果は、必ずしも都構想賛成の民意とは限らない。そこを無視して「民意」を盾に自己を正当化するのはご都合主義もいいところだろう。

公明党の本音は、民意を理由に翻意したものではない。維新を恐れたからだった。統一地方選後に維新が、来る衆院選で公明党が議席を持つ大阪と兵庫の計6区に刺客を送ると予告し、それが嫌なら都構想と住民投票に賛成しろと迫ったからである。

勢いのある維新に対抗馬を立てられると公明党の衆院選候補者は軒並み屍(しかばね)と化す可能性がある。「常勝関西」の名に賭けてそれだけは避けねばならない公明党にすれば、これまでの主張をあっさり引っ込めて維新に屈服することにためらう必要はない。同党にとっては政策や理念よりも、まずは議席の維持こそが最優先されるからだ。

複数回にわたる協議を経て、維新と公明党は5月25日、大阪市内で共同記者会見に臨み、めでたく両党で手打ちが済んだことを世間にアピールした。これで維新も衆院選で公明党への対抗馬を立てることはないだろうし、公明党首脳らも安堵していることだろう。

ただし、この光景を自民党の大阪府議や大阪市議らは苦々しい思いで見つめていた。公明党を支持する学会員の中にも同党のあまりの豹変ぶりに驚きと怒りを隠さない人は少なくなかったようだ。

さて、話は統一地方選挙が終わった約1か月後の5月8日にさかのぼる。この日、公明党大阪市議団に所属する市会議員数人が創価学会の関西池田記念会館に呼ばれた。呼ばれた市会議員は当選が3回以上のベテラン、中堅の面々。彼らに“出頭“を命じたのは創価学会主任副会長の谷川佳樹氏である。

谷川副会長が公明党の市議たちを呼んだ表向きの目的は大阪ダブル選と統一地方選の総括だった。自民党と共に公明党府本部が推薦を出した府知事選と市長選の2人の候補者が大阪維新の会の松井・吉村の両候補になぜ惨敗したのか。なぜ統一地方選の大阪市議会東成選挙区で公明党の候補者1人が落選したのか。この理由を市議たちに質すことが目的だったという。

神妙な顔で経緯を説明をする市会議員たち。だが、谷川副会長は突如として烈火のごとく怒りだしたという。「お前たちが勝てると言うから学会も公明党も打倒維新で臨んだのだ。それがこの結果。責任はお前たちにある」「ここから出て行け」などと一方的に罵倒をしはじめ、延々30分以上は怒りが収まらず、居並ぶ市会議員らも黙ってうなだれるしかなかったという。

 

“宿命転換”の途遠し

今回の大阪ダブル選と統一地方選に臨むにあたり、創価学会と公明党は維新に対してどう臨むかで意見が割れたという。維新とケンカせず融和路線を勧めたのは、政権とのパイプ役で菅義偉官房長官とも昵懇の佐藤浩副会長。谷川副会長も政権寄りだと伝えられているが、今回の選挙では公明党大阪の要望を受け入れて対維新に舵を切った。選挙の前後に原田稔会長が大阪入りして関西幹部らに選挙の檄を飛ばしたのも谷川副会長の後押しがあったからだろう。

だが、結果は惨敗。「それみたことか」とあざ笑う学会幹部がいるなかで、谷川副会長にしてみれば公明党大阪に恥をかかされたと感じたのかもしれない。維新が政策の「一丁目一番地」に掲げる大阪都構想に率先して反対するのは公明党大阪市議団だ。その“戦犯”たちを吊るし上げることで自身の責任を回避する保身行動に出たのだろう。

ただし、市議団にしてみれば維新と対決姿勢を見せたのは無理もない。維新の松井代表は選挙前後に公明党を嘘つき呼ばわりしたからだ。

2017年4月17日、維新と公明党大阪府本部は同党府議団と同市議団のまったく知らないところで都構想実現に必要な住民投票の実施時期をめぐって密約を結んでいた。その密約の中身が維新の松井代表の口から漏れて公明党府議・市議たちは誰もがビックリ仰天、腰をぬかさんばかりだった。府本部から何も聞かされていなかったからである。

そんな公明党の議員たちを尻目に、松井代表は密約を盾に今年4月の統一地方選と住民投票との同時実施を迫り、それに反発すると維新は公明党を「嘘つきだ」と罵倒しはじめ、今回の大阪ダブル選へとつながったのである。

「密約」を結びながら維新と公明党府本部がケンカになったのは「時期」の解釈で両者に違いが生じたからだが、そのような政治的な話よりも公然と維新に罵倒されたことが学会員たちの怒りを買った。支持者は打倒維新に燃え、その思いを公明党府本部は学会中枢に伝えた。学会もそれを是とし、統一地方選で維新と真っ向から対決する構図が生まれたのだ。

だが、学会や公明党本部にすれば結果がすべて。負ければ戦犯探しと責任回避が始まるのはどこの組織にも共通するようである。

谷川副会長の市会議員らに対する“指導”の前後から公明党大阪府本部の態度はがらりと変わった。統一地方選では反都構想、反維新を掲げていた公明党府本部は大きく方向を変え、両党は再び笑顔で握手することになった。冒頭に記した共同記者会見が象徴するように、維新と公明党はニコニコ顔で和解したのである。都構想の住民投票は来年秋に実施されることが、これでほぼ確実になった。

一方、公明党府本部のコウモリ的な大ヘンシンに対して、同党の府議や市議の胸の内は複雑だ。維新と手打ちをし、都構想に賛成することなど簡単にできないと誰もが内心では考えているからだ。

政令市の大阪市を廃止して4つの特別区に分割する都構想の構造的な欠陥は、大阪市が一番の当事者だけに、特に公明党大阪市議たちがよく理解している。だからこそ都構想に反対し、維新にすり寄った学会本部や党本部、府本部には表立って抵抗しないまでも内心は苦々しい思いでいるのだ。

早くもハレーション(悪影響)は起きつつある。自民党大阪府連の渡嘉敷奈緒美会長(衆院議員、大阪7区)は公明党府本部に右へならえと、これまで猛烈に反対していた都構想に賛成すると表明した。だが、これには自民党の大阪府議団や大阪市議団は露骨に反発した。ただし公明党の議員と明らかに違うのは、渡嘉敷府連会長を公然と非難し、中には離党覚悟の議員までいることだ。

さらに自民党大阪の府議や市議たちは府連会長だけではなく、豹変した公明党にも怒りを隠さない。今後、衆院選や参院選などの国政選挙で公明党を応援しないと公言する議員まで現れはじめた。

このような苦情や文句、反発は公明党大阪府議や大阪市議の耳にも直接・間接に届いており、彼ら議員も来る参院選や衆院選でまともに戦えるのかと頭を抱えている。

公明党の支持者である多くの学会員も怒り心頭だ。昨日までは“仏敵”扱いだった維新を、今日からは味方だと思えというのだ。いくら公明党がコウモリ政党でも、「はい、そうですか」と素直に納得する学会員ばかりではない。7月には参院選が控えているというのに支持者たちのモチベーションも下降気味だと、こちらも公明党議員の頭痛の種になっている。

もっとも、公明党が維新の手の中で踊らされてピエロを演じ、おまけに世間から筋の通らない政党だと白い目で見られるのは、もとを正せば自分たちがまいた種が原因だろう。自業自得か過去世の宿業か。公明党の“宿命転換”は、まだまだ先。信心が足りないようである。

 

吉富有治(よしとみ・ゆうじ)ジャーナリスト。1957年生まれ。金融専門誌、週刊誌の記者を経てフリーに。大阪を中心に地方自治を取材。著書に『大阪破産からの再生』(講談社)『橋下徹 改革者か壊し屋か~大阪都構想のゆくえ』(中公新書ラクレ)『大阪破産』(光文社)など。

 

信濃町探偵団──創価学会最新動向

 

  • 参院選に向けて宗教的・政治的洗脳を図る創価学会

①「立正安国」&「福運安穏」─選挙闘争に現世利益と功徳を付与

・5月4日付『聖教新聞』「世界広布新時代第41回本部幹部会への池田先生のメッセージ」

「5月3日は学会のお正月であり、久遠元初の誓いに立ち返り、元初の太陽を昇らせゆく日です。その意義を込めて、きょうは一対の書を贈ります。

『立正安国』と『福運安穏』です。これは昭和57年(1982年)の6月、北海道の天地で書き留めました。日蓮仏法の根幹である『立正安国論』には、『須く一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を禱らん者か』と仰せであります。

この一節の通り、私たちは『人間革命』即『立正安国』の大道を歩み抜いてきました。それは、そのまま『福運安穏』を限りなく開き行く道なのであります」

「たしかに立正安国の行動は言い知れぬ労苦の連続であります。しかし、だからこそ『心の財』を積むことができる。しかも、その福運は自分だけではない。家族にも眷属にも、国土にまで及ぼせます。さらに今世だけではない。未来永遠に崩れざる安穏の大境涯を、自他共に、また依正共に勝ち開くことができる。

どこまでも妙法と一体で進む、生命の最極の正義と幸福の軌道こそ、学会活動なのです」

「明年の創立90周年は、『立正安国論』の諌暁から760年でもあります。いよいよ師子王の心を取り出して何ものも恐れず、太陽の創価の母たちを中心に、仲良く明るく異体同心の団結で、『立正安国』即『福運安穏』の勝鬨を轟かせていこうではありませんか」

 

※統一地方選挙の結果を「大勝利」と鼓吹し、その勢いを参院選につなげようと画策している創価学会が、ひさびさに開催した本部幹部会で打ち上げ花火をあげた。82年6月というから、いまから37年も前に池田大作名誉会長が書いたという「立正安国」「福運安穏」なる揮毫を紹介し、「立正安国」の大闘争すなわち選挙闘争に挺身したものには、大いなる宗教的利益があるとアピールしたのだ。

池田氏は、本部幹部会に寄せたメッセージで、学会活動は「生命の最極の正義と幸福の軌道」だと託宣したが、いま現在の学会活動のメインは参院選の選挙闘争。要するに選挙闘争には莫大な宗教的利益があるのだというのである。しかもその利益は、自身のみならず家族や眷属さらには国土にまで及び、驚くことには今世ばかりではなく未来永遠に続くというのだ。

「鰯の頭も信心から」という俗諺を引き合いに出すまでもなく、信教は自由なので、この池田発言を信じるも信じないも自由だが、こんな宗教的レトリックで学会員の政党支持や投票の自由を束縛し、ひいては国民の政治選択の自由に悪影響を及ぼすことは大迷惑。一日も早く政治から手を引いてもらいたいものだが、いまや選挙の勝利を自らの宗教的正当性の根拠と位置付ける創価学会には「馬の耳に念仏」ならぬ「題目」か。

 

②自公政権・公明党の政治姿勢&政策を礼賛

・5月27日付『聖教新聞』「創立90周年を勝ち開く!座談会」「地域照らす立正安国の対話」「生活密着の政策は公明党だから実現 識者」

「竹岡(青年部長)今年は私たちが支援する公明党が結党55周年を迎えます。さらに自民党と初めて連立を組んでから20年。この間、公明党が果たしてきた役割に対し、多くの識者から高く評価する声が寄せられています。

長谷川(理事長)一橋大学大学院の中北浩爾教授は、『自公政権は現在のところ、日本政治で唯一の安定した連立の枠組みとなっている。自公以外の安定した連立の枠組みは、この四半世紀の間、存在してこなかった』(月刊誌『潮』6月号)と述べています。

竹岡 さらに、中北氏は、自民党だけでは『平和や弱者の観点が抜け落ちてしまうので、そこを補完する役割を公明党が担っています』(月刊誌『第三文明』6月号)と指摘。このような公明党の姿勢が、政権の安定につながっているのではないでしょうか。

永石(婦人部長)自公政権は福祉や医療、社会保障の分野などで多くの生活に密着した政策を実現してきました。これらについて中北氏は近著の中で『こうした政策は、公明党が政権に入っていてこそ実現できる』(『自公政権とは何か』ちくま新書)と指摘しています。

原田(会長)少子高齢化が急速に進み、日本社会は転換期を迎えています。これからますます政治の重要なテーマになっていく『教育』『子育て』なども公明党が長年リードしてきたものばかりです。今月、成立した『幼稚教育・保育』と『大学・専門学校などの高等教育』の『無償化』実施のための2法なども、そうです。

竹岡 作家・佐藤優氏は先日、平和安全法制を巡って『公明党は「歯止めをかけた」と言われるが、私は「平和を、より強くした」と思っている。公明党が強くなることは、世界平和のためにも重要なことだ』と語っていました」

 

※自公連立政権が日本の政治の安定をもたらし、生活者目線での政策を実現しているという識者。また公明党が戦争法とも揶揄された平和安全法制に賛成したことが「平和を、より強くした」という元外務省分析官。多くの学会員が、公明党の平和・福祉路線の言行不一致、欺瞞に気付きつつある今日。創価学会執行部としては、外部の識者の発言を借りて、必死で実態をごまかす以外にないのだろう。もっとも一橋大学の学者の発言の出典が「潮」と「第三文明」であること自体……向こうから正体を現しているようなものだが。

 

  • 参議院選挙区──公明候補擁立組織で出陣の各種会合

・5月8日付『聖教新聞』「兵庫から常勝新時代を 関西魂を燃やす友が幹部会 原田会長が出席」「総東京 感激の同志が勇躍 盛大に分区長会」

・5月9日付『聖教新聞』「歴史を創れ 未来を開け 5・8『師弟の日』記念埼玉が支部長会 原田会長が激励」「大阪は誓願の幹部会」

「新たな広布の開拓へ挑みゆく総埼玉の支部長会が8日、さいたま市の埼玉文化会館で意気高く開催された。(中略)原田会長は、祈り抜き、励まし抜く、その情熱と誠実の行動が、必ずや友の心を動かすと強調。今こそ『信心で勝つ』『師弟で勝つ』と心を定め、かつてない拡大の実証で勝利の歴史を開きゆこうと訴えた」

「深き誓願が光る総大阪の代表幹部会は同日、大阪市の関西池田記念会館で行われた。広布史に輝く1956年(昭和31年)の『大阪の戦い』。5月から7月へ『前進!また前進!』と同志が躍動し、『“まさか”が実現』の金字塔を打ち立てた。常勝の友は今、再び総立ちとなって『関西の月』『大阪の月』へと飛翔する。(中略)谷川主任副会長は、池田先生が『立正安国の常勝の大本陣』とたたえた大阪の使命に触れ、いかなる困難にも奮い立ち、強き団結で全てに勝利をと望んだ」

・5月10日付『聖教新聞』「福岡に創価勝利の旗を 先駆を誓う支部長・婦人部長総会──原田会頭・永石婦人部長が出席」

「『福岡広布』即『世界広布』の新たな大前進を開始する総福岡の支部長・支部婦人部長総会が9日夜、原田会長、永石婦人部長が出席して、福岡市の九州池田講堂で開催された。(中略)原田会長は、立正安国を貫く中に、社会の安穏も三世にわたる自身と家族の福徳もあるとの大確信で、過去最高の広布の陣列を築こうと強調。広布の目標は断じて成し遂げるのが九州の誇り高き師弟の伝統であると述べ、不退の信心、勇敢な行動で、わが使命の地域に『弟子の勝利の証し』を打ち立てようと励ました」

・5月11日付『聖教新聞』「堅塁の底力を今こそ 愛知で躍進する中部幹部会 原田会長が同志を激励」

 

※統一地方選に続く参院選を「勝ち越えるべき広布の山」と位置付ける創価学会が、公明党候補が選挙区に立つ地域の組織で、出陣式の意味を持つ各種会合を繰り広げている。

ほぼすべての会合に原田会長が出席。「立正安国を貫く中に、社会の安穏も三世にわたる自身と家族の福徳もあるとの大確信で、過去最高の広布の陣列を築こう」(福岡)などと、参院選の勝利を檄している。この「福徳」発言は、池田名誉会長の創価学会の選挙闘争に宗教的利益があるとの「福運安穏」発言に基づくものと思われるが、馬の鼻先にニンジンをぶらさげるかのごとき露骨な発言には呆れるばかり。

ところで5月8日開催の大阪の代表幹部会には、原田会長の出席はなく、谷川佳樹主任副会長が、「池田先生が『立正安国の常勝の大本陣』とたたえた大阪の使命に触れ、いかなる困難にも奮い立ち、強き団結で全てに勝利をと望んだ」とあるが、本誌今号の特集記事で吉富有治氏が指摘しているように、大阪都構想をめぐる日本維新の会と公明党・創価学会の対立の大きな要因が、谷川氏の判断にあったとの情報がある。

その谷川氏に「いかなる困難にも奮い立ち、強き団結で全てに勝利を」と鞭を入れられる学会員。お気の毒としかいいようがない。

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