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2020年6月号

6月号目次

 

閻魔帳

公明党は政権離脱の旗を振れ/段 勲

 

特集/コロナ禍で見えた亡国政権引き回す創価・公明

 

自公政権のコロナ“便乗”戦略 野望実現へ執念の嘘とすり替え/柿田睦夫

「#検察庁法改正案に抗議します」のツイッターデモに「公明党=創価学会」がビビッたウラ事情/古川利明

安倍首相、「守護神」の失脚でピンチに モリ・カケ・サクラ事件の訴追に怯える/川﨑泰資

 

トピックス

大川隆法の「ポア思想」と幸福の科学の「弟子の暴走」構造/藤倉善郎

 

  • 連載

信濃町探偵団──創価学会最新動向

「公明党と創価学会」を考える(第8回)

田中政権出現と創価学会・公明党の動き(2)/平野貞夫

ナニワの虫眼鏡(第12回)

異様な吉村人気に物申す 節操のないメディアにもア然/吉富有治

新・現代の眼(第46回)

克己の工夫は、一呼吸の間に在り/菅野 完

ヨーロッパ・カルト事情(266)

カルトに通底する「日本モデル」/広岡裕児

 

執筆者紹介 編集後記

 

 

編集後記から

今年2020(令和2年)を創価学会は、「創価学会創立90周年・第3代会長就任60周年」(1月1日付『聖教新聞』)のメモリアルイヤーだとして、「一人一人が“わが人間革命”の勝利劇をつづりゆこう!」(同)とハッパをかけていました。

しかし予想外のコロナ禍で活動は自粛。組織の求心力が急速に低下することを恐れた創価学会執行部は、コロナ禍での緊急経済対策の一環として立案された給付金を、“現世利益”の証明すなわち創価学会勝利の“実証”とするため、「一律10万円給付」の実現に執念を見せました。

詳しくは小誌今号の特集記事をご参照いただきたいと思いますが、政界関係者からは、「一律10万円給付」を実現するために、原田稔会長が山口那津男代表を叱責しただけでなく、直接、安倍晋三首相とのパイプを使って「一律10万円給付」を要請したとの情報も寄せられています。

しかし「連立離脱」を武器に、閣議決定した補正予算を組み替えるという荒業に、安倍首相を中心とする官邸筋や、自民党からは冷たい視線が浴びせられていることから、「官邸の守護神」といわれた黒川弘務前東京高検検事長の定年を延長し、検事総長への就任を可能とする違法ともいえる定年延長問題では、これを黙認しました。

もっとも黙認の背景には、政府が検察庁法改正案を国家公務員法改正案など10法案との「束ね法案」とすることで、法務委員会ではなく内閣委員会に付託したことも大きかったといえるでしょう。というのも、仮に法務委員会に付託されれば、参議院の法務委員長は公明党が和泉覚委員長(創価学会理事長)以来、50年にわたって独占し続けていることから、泥を被ることは必至だったからです。

三権分立の危機よりも組織の利益を優先する。「一律10万円給付」と黒川問題にも、創価・公明の政治進出の本質が投影されています。

国家を私物化し、仲間内で利益を分かち合い、嘘と詭弁と誤魔化しで国民を愚弄する安倍自公政権。極めて親和性と類似性の高い安倍自民党と池田創価学会の野合の結果が、今日の政治的危機、民主主義の危機を招いていることを、あらためて強調しておきたいと思います。

小誌は、宗教と社会・宗教と政治の事実と真実を追究し続けます。

 

特集/コロナ禍で見えた亡国政権引き回す創価・公明

自公政権のコロナ“便乗”戦略 野望実現へ執念の嘘とすり替え

柿田睦夫

ジャーナリスト

 

検察人事私物化に執着

アベノマスク、著名人とのコラボ狙いの動画、制限付30万円給付の撤回…。コロナ対策で失態を繰り返すその一方で、安倍自公政権は混乱に乗じて年来の野望実現に執念を見せている。それも詭弁、すり替え、嘘という“アベ流”の手法を駆使し、加えて最近は保身のための責任転嫁が続出している。

テレビも新聞もコロナに目が向いているその隙に「70歳就業法」をいち早く成立させた。業務委託など、高齢者が無権利・低賃金で働く幅を広げる法律だ。年金削減のまま自助努力を求める「年金制度改正案」、国家戦力特区法の中身を強化する「スーパーシティ法」も成立した。普段ならメディアも注目し争点になるはずの法律である。

沖縄県の玉城デニー知事がコロナ対策で独自の緊急事態宣言を出した翌日(4月21日)に、国は辺野古新基地の設計変更申請書を県に提出した。県の職員が全力をコロナ対策に注いでいる最中に、1800ページもの書類「審査」を持ち込んだのだ。

そして検察庁法と憲法である。コロナの「緊急事態宣言」発令を審議する衆議院議院運営委員会(4月7日)で安倍晋三首相は「(緊急時に)国家や国民がどのような役割を果たし、国難を乗り越えていくべきか、そのことを憲法にどう位置付けるかについては極めて重く、大切な課題」と発言。憲法に緊急事態宣言条項を創設する議論を国会の憲法審査会に求めた。

感染症対策の「緊急事態宣言」は憲法(生存権など)の下でこそ機能を発揮できる。憲法の「緊急事態」はそれとは全く異質のものである。憲法論でいう「緊急事態」は国家が憲法に則って機能することが不可能な異常事態を指す。憲法の効力を停止し、政権が強力なフリーハンドを握ることだ。全く異質なものを口実にして宿願の改憲への突破口を開こうとする戦略。自民・公明の両与党と維新は遮二無二憲法審査会開会を策している。

内閣の意向で特定の検事だけ役職定年の延長を可能にするのが検察庁法改正案である。事の発端は「法解釈の変更」をして黒川弘務東京高検検事長の定年延長を閣議決定(1月)したことにある。

松尾邦弘元検事総長ら検察OB14氏が出した意見書(5月15日)は、これを「本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈の変更だけで法律の運用を変更したという宣言であって、絶対王制を確立し君臨したフランスのルイ14世の『朕は国家である』という中世の亡霊のような言葉をほうふつとさせる姿勢」だと批判し、「黒川氏の留任には法的根拠はない」と指摘。検察庁法改正案は、その違法な閣議決定を後付けするための、もともと無理筋の法案なのだ。

無理を通す手法が安倍流の詭弁、すり替え、嘘である。一例だけあげておく。「恣意的人事が行われるという懸念は全く当たらない」という安倍発言だ。そもそも黒川氏の定年延長自体が「恣意的」なのだ。森友学園問題での文書改竄の際の「(不起訴という)刑事処分がいつになるかに依存している。官邸も早くということで、法務省に何度も巻きを入れている」という政府内部文書の存在が判明している(18年6月18日衆院決算委員会)。このとき「巻き」を入れられる側の法務省事務次官が黒川氏だった。そして結局「不起訴」の処分がなされている。

東京地検特捜部は1月、「桜を見る会」での安倍首相に対する告発(背任容疑)を「代理人による告発」という前代未聞の理由で不受理とした。このときの東京高検検事長が黒川氏だった。付言すると安倍首相は「黒川氏との個別面会はない」と発言しているが、これも嘘である。各紙の首相動静欄(18年12月11日)にその記録がある。

芸能人らの勇気ある発言などSNSやネットでの反対の声の広がりがなければ、メディアの扱いも少ないままに推移しただろう。弁護士会や検察OBらの意見表明が追い打ちした。世論の爆発的拡大と国会論戦が政府与党の今国会採択断念へと局面を転換させた。

それでもなお、安倍首相は黒川氏の定年延長も賭けマージャンを懲戒ではなく訓告に止めたことも法務省や検事総長がやったことだと言いつのる。

あげくに、問題があるのは国家公務員法改正による一般公務員の定年延長で、検察庁法改正に問題はないという論まで持ち出した。その論拠にしたのは首相側近の世耕弘成参院幹事長が、法案を見送った翌日(5月19日)に突然言い出した「雇用環境が厳しい中、公務員だけ定年延長していいのか」という発言。つまり採決断念の理由を転嫁するための出来レースである。安倍首相はそこまでして検察人事私物化に執念を燃やしているのだ。与党・公明党はそれをたしなめることもせず、「(検察庁)法案には何の問題もない」(同14日付共同)との立場をとり続けている。

重大な問題がもう一つある。安倍自公政権はこの法案を国家公務員法、会計検査院法改正案などに潜り込ませて10法案の「束ね法案」として上程していることだ。

検察庁法案を除けば野党も賛成できる法案が大半である。問題法案を他の法案と束ねて審議させるのは安倍政権の常套手段。集団的自衛権行使容認を潜り込ませた安保関連法、共謀罪を潜り込ませた改正組織犯罪処罰法などの前例がある。

検察庁法は法務省所管であり法案は本来なら法務委員会で審議されるべきもの。それを束ね法案にすることで内閣委員会の担当とされた。参議院の法務委員長は公明党である。束ね法案にすることで公明党の委員長は泥をかぶらずにすむ。束ね法案は公明党にとって渡りに船なのだ。

 

態度急変の内部事情

東京五輪に固執したあまり、コロナ対策は後手にまわり、肝心な検査体制すらいまだにできていない。思いつきの策で失態を繰り返す。最初の大失態は政府与党で合意し、閣議決定までした「制限付き30万円給付」の補正予算案を、上程間際になって「一律10万円」に組み替えるという前代未聞の事態を招いたこと。聖教新聞はそれを公明党の「成果」として伝えている。

たしかに公明党は一度は「30万円」に賛成しながら一転して首相に組み換えを働きかけた。その急変は組織母体の創価学会に叱責されたからである。雑誌『選択』5月号がその内幕を詳しく伝えている。

創価学会の原田稔会長が、山口那津男公明党代表を呼びつけて「なんのために党があるんだ。(学会員の)皆さんの声にどう応えるんだ」と叱りつけ、「一律10万円」への転換を指示した。それでも党側は煮え切らず、学会幹部が二階俊博自民党幹事長に直訴し、二階氏が「一律10万円を求める切実な声がある」と発言。山口代表があわてて首相官邸に駆け込むという流れだったという。

「(自公)連立をかけてのお願いです」「私が代表として立っていられなくなる」と山口氏は懇請。首相とは旧知の太田昭宏前代表も電話で首相に要請した。自民党内にも「10万円を」の声が広がり、安倍首相も折れざるをえなくなった。

創価学会が「一律10万円」に固執した背景には、学会内部の世論があったからだ。調査してみると「制限付き30万円」では多くの学会員が給付対象外になり、それでは「現世利益」の恩恵が届かないことが判明したからだとされる。ところが一方、検察庁法では世論の高騰がありながらもなお、法案賛成の立場をとり続けている。背景にあるのは警察や検察への影響力を持ち続けたいという、池田大作氏以来の学会戦略だろう(詳細は本誌3月号を参照されたい)。「10万円」も検察庁法も「現世利益」で共通しているのだ。

創価学会が自公合意事項を逆転させたのはこれが初めてではない。消費税増税に際しての軽減税率の方式決定(15年)でも同じことがあった。このときは学会が公明党の頭ごしに首相官邸の菅義偉官房長官と直談判して逆転させた。ところが今回は公明党を使ってそれをやらせている。

なぜそんな違いになったのか、官邸内で菅官房長官の影響力が低下し、「菅とのパイプが機能しないしりぬぐいを、党に押しつけた」(『選択』)との見方もある。一方、原田会長が直接、安倍首相に電話で要請したとの情報もある。いずれにせよ、創価学会が今後、政治利用戦略をどう維持していくのか注目しておく必要がありそうだ。

 

柿田睦夫(かきた・むつお)フリージャーナリスト。1944年生まれ。業界紙記者などを経て1979年から「しんぶん赤旗」社会部記者。退職後「現代こころ模様」シリーズなどで「宗教と社会」の関わりを取材。葬儀や戦後遺族行政に関わるレポートも多い。『霊・超能力と自己啓発─手さぐりする青年たち』(新日本新書、共著)『統一協会─集団結婚の裏側』(かもがわ出版)『現代葬儀考─お葬式とお墓はだれのため?』(新日本出版社)『宗教のないお葬式』(文理閣、共著)『これからの「お墓」選び』(新日本出版社)『自己啓発セミナー─「こころの商品化」の最前線』(新日本新書)『現代こころ模様─エホバの証人、ヤマギシ会に見る』(新日本新書)、新刊に『創価学会の“変貌”』(新日本出版社)など著書多数。

 

信濃町探偵団──創価学会最新動向

 

  • 続くコロナ禍での活動自粛

・5月23日付『聖教新聞』「原田会長を中心に今後の活動を協議 全国方面長会議」

「・6月末まで『会合中止』『会館閉館』 ・励ましには電話・SNSを活用 ・教学、小説『新・人間革命』等を研さん」

「全国方面長会議が22日午後、原田会長、長谷川理事長、永石婦人部長らが出席し、方面長・方面婦人部長らとテレビ中継で結んで、東京・信濃町の学会本部別館で行われた。席上、会長は、緊急事態宣言が42府県で解除されたものの、引き続き新型コロナウイルスの感染防止を社会全体で徹底する必要性を踏まえ、今後の活動について次のように発表した。①全国的に6月いっぱい、原則として『会合は中止』『会館は閉館』を続ける(中略)最後に原田会長は、新型コロナとの戦いが新局面を迎えた今こそ、人類の宿命転換をいやまして強盛に祈り、『師子王の心』で、異体同心の前進を開始しようと訴えた」

 

※新型コロナの感染拡大を受けて、2月末以降、活動を自粛してきた創価学会。全国一律の緊急事態宣言は解除となったが、会合や会館がクラスターとなるのを恐れてのことか、6月末までの活動自粛を発表した。

今回のコロナ休みは、財務(集金)・支援活動(集票)・啓蒙(新聞拡販)・折伏(会員獲得)の4大活動に、それも熾烈なスケジュール闘争に追い立てられていた創価学会員にとってはいい休養になっただろうが、集金力や集票力を誇示することで組織の求心力や社会的影響力を保持してきた創価学会にとっては大きな痛手となった。というのもコロナ禍で組織活動が不可能になったことで、すでに停滞から下降へと向かっていた組織力の低下にいっそうの拍車がかかったからだ。以下にその一端を紹介しよう。

 

  • 組織力低下を示す機関紙誌配達委託と沖縄県議選不戦敗

・4月吉日『聖教新聞 告知ビラ』「ご愛読のみなさまへ 配達方法変更のお知らせ」

「いつも本誌をご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。

5月1日(金)付より

聖教新聞等(聖教新聞・大白蓮華・創価新報・未来ジャーナル・きぼう新聞・公明新聞・公明グラフ)の配達は読売新聞の配達員が行います。なお、集金・お問い合わせの窓口は、これまで通り、聖教新聞販売店が行います。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

令和2年4月吉日

聖教新聞社 聖教新聞販売店」

・5月28日付『聖教新聞』「寸鉄」「沖縄市の友、頑張れ。反転攻勢へ全国から大声援!民衆パワーで断固勝利を」

・5月15日付『聖教新聞』「忘れ得ぬ旅 太陽の心で 池田先生の連載エッセーから」「沖縄」「友に幸あれ 勝利あれ」

・4月30日付『沖縄タイムス』「2人の擁立取りやめ 公明党 6月の沖縄県議選」

「公明党は30日の中央幹事会で、6月7日投開票の県議選に党公認で擁立を決めていた現職の金城泰邦氏(50)=浦添市区=と、新人の糸数昌洋氏(59)=那覇市区=の擁立取りやめを決めた。会合後、北側一雄中央幹事会長が発表した」

 

※聖教新聞社(創価学会出版部門)が、5月1日から茨城県での『聖教新聞』『創価新報』『大白蓮華』『公明新聞』などの、創価学会と公明党の機関紙誌の配達を、読売新聞販売店に委託することを「4月吉日」付告知ビラで購読者に通知した。

創価学会は、聖教新聞配達員を「無冠の友」(池田大作発言)と称え、「池田先生のお手紙」である聖教新聞の配達に「功徳」があると強調することで、雀の涙ほどの謝礼金で日刊紙の配達に従事させてきた。だが、近年、学会員の高齢化や減少に伴い、聖教新聞配達員となる活動家の確保は難しくなっており、全国各地の地域組織では、支部幹部や地区幹部が配達員を兼務するケースが増えている。

だが、それでも配達員を確保することが難しくなりつつあるのだろう。聖教新聞社は5月1日から茨城県で、機関紙誌の配達を読売新聞販売店に委託した。

「聖教新聞の配達を読売新聞が担当することになったワケとは」と題する4月28日付「デイリー新潮」の記事には、読売新聞本社グループ広報部のコメントとして、5月1日からの茨城県内での配達は、聖教新聞社からの「依頼」であること、また、「当社は全国に広がる新聞配達網を生かすため、近年、他社の新聞や週刊誌の配達、宅配便、牛乳配達など様々な配達業務の受託を進めています。そうしたところ、聖教新聞社からも依頼があり、配達を受託したものです」を紹介しており、今後、全国的に読売の「新聞配達網」で聖教新聞が配達される可能性を示唆している。

茨城県は首都圏であり、同県の創価学会組織は衆議院が中選挙区制だった頃には、公明党候補を擁立するだけの組織力があった。その茨城県で聖教新聞の配達を読売新聞販売店に委託したのは、都鄙半ばする茨城県をテストケースとして、これが順調にいけば全国の組織に拡大する意図があるからだろう。いずれにせよ創価学会の組織力の低下を象徴するできごとではある。

そうした組織力低下の実態を端的に示したのが、6月7日投開票で実施の沖縄県議選での公明党候補削減といえよう。公明党は沖縄県議会で4議席を占めており、今回の県議選に際しても当初は4人の候補を擁立する予定だった。しかしコロナ禍で創価学会が組織的な選挙闘争を組めないことから、4月30日、候補2人を削減することとしたのである。

候補を立てることすらできず、いわば闘わずして議席半減という醜態を晒すことは、学会員の士気を下げるとともに、創価学会の組織力に対する社会的評価を下げることにつながるから、公明党は緊急事態宣言の対象地域の地方選挙に限り、政令で延期を判断できるようにする選挙延期特例法案の成立を国会で画策した。だが、この奇策は連立与党である自民党をはじめとする各党から相手にされず、結局、沖縄県議選での候補削減に追い込まれた。

しかし組織力が低下し闘えないから候補を降ろしたとはいえない。そこで候補削減決定を受けて公明党沖縄県本部の金城勉代表(県議)は、4月30日、候補削減はコロナ禍での「県民の生命、安全と暮らしを守ることを最優先」しての判断であるとの、いかにもアリバイ的なこんな「談話」を発表した。

「公明党は『緊急事態宣言』が発令されている状況下で、県民の生命を守ることを最優先するべきと考え、この度の県議選について対応を再検討して参りました。

県民の生命、安全と暮らしを守ることを最優先に考えるならば、選挙は延期すべきと国や県に強く要請してまいりましたが、検討すらなされていません。

現今のコロナ禍のもとで選挙が実施されるのであれば、公明党として候補者全員が撤退することも一度は考えました。しかし、県議会における公明党の議席は絶対必要との支持者の皆様の強い要望を受け、苦渋の決断でありますが、那覇・南部離島選挙区の上原章と私・金城勉の2名のみが立候補するとの結論に至りました」

もっとも『聖教新聞』では、1面のコラム「寸鉄」で沖縄に言及。また池田名誉会長のエッセーを掲載し、沖縄県議選での「勝利」を檄している。ちなみに池田氏のエッセーには、池田氏が過去に何度も叫んだ沖縄には「核も基地もいらない」との言葉は載っていない。ご都合主義といわざるをえない。

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