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5月号

5月号目次

5月号目次

閻魔帳

安倍政権の深い闇──スルーされる加計学園問題/森 功

特集/ファシズムの温床・洗脳教育──「教育勅語」と「人間革命」

「教育勅語」「新・人間革命」──自公ファシズムの本質にある洗脳用教材の使い回し/古川利明

核も部分も現代に通用せず─「森友」の日本会議的戦略/柿田睦夫

『新・人間革命』は「精神の正史」という誤魔化し/段 勲

神仏習合ならぬ「神の国」ファシズムと「仏の国」ファシズムの融合/乙骨正生

トピックス

桜田淳子復帰騒動でフジテレビ『バイキング』が被害者軽視の“無責任”放送/鈴木エイト

●連載

信濃町探偵団──創価学会最新動向

新・現代の眼(第9回)

「愛国」というファッション/菅野 完

ヨーロッパ・カルト事情(231)

ジハード主義の精神操作(マインドコントロール)、セクト対策市民団体担当者に聞く(1)/広岡裕児

執筆者紹介  編集後記

編集後記から

  稀代の悪法といわれた治安維持法の再来と批判される共謀罪(テロ等準備罪)の国会審議が始まりましたが、共謀罪の成立を図る自民・公明両党は、衆院法務委員会の審議冒頭で、野党の反対を押し切って政府参考人である法務省の刑事局長の出席を強行に採決するなど、異例づくめの審議が続いています。

 この共謀罪の審議と軌を一にするかのように政府は、治安維持法と並んで国家神道・昭和軍国体制の支柱となった教育勅語を、道徳教育の教材などに使うことを容認する閣議決定を行いました。

 周知のように、自公連立政権の一角を構成する公明党の組織母体である創価学会の前身・創価教育学会は、戦前、治安維持法と不敬罪違反容疑で摘発され、牧口常三郎会長は獄死しました。その牧口会長逮捕の要件のひとつは、教育勅語批判にありました。創価学会は、牧口・戸田城聖・池田大作の初代・二代・三代会長を「永遠の師匠」と規定していますが、その「永遠の師匠」を獄死させる要因となった教育勅語の教材使用につながる閣議決定に公明党閣僚は賛成。そして治安維持法の再来といわれる共謀罪については、公明党は反対どころか積極的に成立に加担しています。だが、こうした公明党の動きを創価学会は批判することなく、教育勅語の教材化と共謀罪の導入に反対しようともしません。詳しくは今号の特集記事をご参照ください。

 安倍自民党とともに共謀罪の成立に腐心する公明党は、コウモリ政党よろしく東京都議会では自民党と袂を分かって小池知事と手を組み、改革の旗手として「都民本位」の政策を実現するとアピールして、23人全員の当選を目指しています。原田会長をはじめとする幹部らは、そうした公明党を最大限礼賛。あわせて都議選の勝利は、創価学会の永遠性を確立するための法戦だと、会員の尻を叩いています。宗教的マインドを刺激して全国各地の学会員を都議選のための選挙闘争に駆り立てる創価学会。地方自治と民主政治を蔑ろにする創価学会の選挙活動を、是認することはできません。

 厳しい監視と批判、そしてなによりも創価学会・公明党に関する有権者への正確な情報提供の必要性を痛感します。異例ずくめ

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特集

特集/ファシズムの温床・洗脳教育──「教育勅語」と「人間革命」

「教育勅語」「新・人間革命」──自公ファシズムの本質にある洗脳用教材の使い回し

古川利明

ジャーナリスト

ゾンビさながらに「戦前の亡霊」を蘇らせる

 安倍内閣は3月31日、民進党衆院議員の初鹿明博が提出していた質問主意書に対する答弁書を閣議決定した。その内容とは、戦前における日本の教育理念を示した教育勅語について、「憲法や教育基本法等に反しないような形で教材として用いることまでは否定されることではない」と、学校教育で教育勅語を使うことにゴーサインを出したのである。官房長官の菅義偉は、それから3日後の定例会見で「道徳教育で使うことに問題はないか」との記者の質問に、「教育勅語にそうしたこと(=道徳を説いた側面)があり、そこは否定できない」と述べ、まずは、来年度から小学校において、正式な教科へと格上げされる「道徳」の授業で、教材としてジャンジャンと使うことにお墨付きを与えたのである。

 今回、こうした答弁書が出てきたのは、例の森友学園事件が炸裂したからである。元々、鑑定評価額が9億円超もあった国有地が、当初は現職の首相である「安倍晋三」の名前を校名に冠した小学校の敷地として、タダ同然で払い下げられていたことに加え、同学園が運営する塚本幼稚園では、教育勅語を園児に暗誦させた挙げ句、運動会の選手宣誓では「尖閣列島、竹島、北方領土を守り、日本を悪者として扱っている中国、韓国が心改め、歴史で嘘を教えないよう、お願いいたします」と言わせていた「右翼教育のトンデモぶり」に、世間は度肝を抜かれたからである。

 確かに、教育勅語には、親孝行や夫婦の和、学問の修得といった徳目も説かれているが、核心は「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」の部分である。要は「戦争に突入したら、国民は命を懸けて戦い、天皇に身を捧げて、御国のために尽くせ」ということなのである。まさしく、この教育勅語によって国民を洗脳しあげたからこそ、先の大戦へと突き進むことができたがゆえに、戦後の1948年に、国会で排除と失効の決議がなされたのである。

 それゆえ、今回の措置によって、「戦前の亡霊」をゾンビさながらに蘇らせようとしているのだが、その前提となった森友学園における「右翼愛国教育」とは、果たして、今の社会から、完全に孤立して存在していたのだろうか。じつは、「教育勅語の復活」は、あの日本会議に代表される、わが国の保守・右翼勢力が前々から主張してたことなのである。事実、日本会議の公式HPには、2007年10月に設立10周年を迎えた際、日本会議国会議員懇談会のメンバーで自民党衆院議員(現・同参院議員、参院文教科学委員長)の赤池誠章が「国民の徳育目標となった教育勅語等に代表される日本の精神・価値観は脈々と受け継がれてきているのです。それを国の礎とすることではじめて国家百年の大計が生まれ、公徳心のある日本人が生まれてくると信じます」と書いた文章が、現在でも削除されることなく載っている。また、今度の騒動でも、同じく日本会議国会議員懇談会のメンバーである防衛大臣の稲田朋美は、ちゃんと国会答弁で「(教育勅語の)核の部分は取り戻すべきだ」と発言しているのである。

創価学会では『新・人間革命』の「教育勅語化」が

 さて、そこで、創価学会である。

 別に示し合わせたということでもないのだろうが、あまりにも酷似した動きが、ほぼ同時並行で出てきている。わかりやすく例えるなら、今なお、池田大作が書き続けているということになっている小説『新・人間革命』の「教育勅語化」なのである。

 学会内部でも、青年部を中心とする活動家を読者対象とする機関紙「創価新報」(3月1日付)に「師と共に不二の道を歩み続ける」の見出しで、池田大作の長男で主任副会長の博正がインタビューに登場し、青年部のメンバーに対し、この『新・人間革命』をこれまで以上にきちんと読み込み、頭の中に叩き込むことを説いているのである。

 ちなみに、『新・人間革命』の前段として、『人間革命』があり、折しも教育勅語問題がクローズアップされていた最中の週刊現代(4月15日号)で、元外務省主任分析官の佐藤優が「名著、再び」と題するコラムで、恥ずかしげもなく賞賛している。ここで佐藤が紹介しているように、『人間革命』の方は、あくまで第2代会長・戸田城聖の業績がメインで、その後釜たる「山本伸一」こと池田大作については、戸田が死去した後、第3代会長に就任した時点で終わっている。『新・人間革命』は、これを受けて、伸一が1960年10月に、戸田の遺訓を受け、「世界に向けた広宣流布の旅」に出るところからスタートしており、「池田大作の本仏化」を押し進めるうえでは、「第3代会長」に就いて、実権を完全に掌握してからの池田のヨイショに終始しているという点で、むしろ、こっちの方が重要なのである。それゆえ、創価新報の記事では、この『新・人間革命』について「創価の同志にとっては、『信心の教科書』であり、魂の広布史を綴った『不朽の歴史書』でもある」と持ち上げているのである。

 無論、日蓮の遺文を集めた『御書』以上に、この池田大作の『新・人間革命』を教学上の重要な教材として位置付けているのは、何も今に始まったことではない。ただ、創価新報のインタビューで博正がしゃべっているように、2010年以降、池田大作が表舞台に出て、直接、青年部のメンバーに激励や指導ができなくなってきているため、この『新・人間革命』の持つ意義が、より一層高まっているのである。それゆえ、博正自身が40年近く前の聖教新聞掲載時の『人間革命』の“切り抜き”を「青春の宝」として、今も大事に持っていることを明かしたうえで、現在連載中の『新・人間革命』についても、「毎日の“切り抜き”が大事」と訓示しているのである。

洗脳で深化させる「日本のファシズム」

 ある意味、明治天皇が示した「教育勅語」を反復暗誦させることも、聖教新聞に連載中の池田大作の『新・人間革命』の記事を毎日切り抜かせて、繰り返し読ませることも、目的とするとことは、同じである。つまり、それは脳味噌の深いところに、その中身を刻み込むように注入させていく「洗脳」に他ならない。そして、その最終着地点とは「自分の頭でモノを考えず、権力の命令に逆らわない、従順な人間に改造すること」に尽きる。

 それで言うと、保守・右翼勢力が目指しているものは、「天皇を中心とする神の国」であるのに対し、創価学会のそれは「池田大作を中心とする仏の国」である。そして、今、その両者ががっちりと手を組んでいることで実現している「自公体制」が構築されている以上、このふたつの流れは、既にひとつのものとして集約されていると見てさしつかえないだろう。例えるなら、保守・右翼勢力と創価学会がっちりとスクラムを組み、さながら二人三脚で一緒に富士山に登っている、とでも言おうか。しかし、これこそが、藤原弘達が『創価学会を斬る』(日新報道)で、こう喝破していた「日本におけるファシズムの形態」そのものである。

〈公明党が社会党と連立政権を組むとか、野党連合の中に入るということは、まずあり得ないと考える。その意味において、自民党と連立政権を組んだ時、ちょうどナチス・ヒットラーが出た時の形と非常によく似て、自民党という政党の中にある右翼ファシズム的要素、公明党の中における狂信的要素、この両者の間に奇妙な癒着関係ができ、保守独裁体制を安定化する機能を果たしながら、同時にこれを強力にファッショ的傾向にもっていく起爆剤的役割を働く可能性を非常に多くもっている。そうなった時には日本の議会政治、民主政治もまさにアウトになる。そうなってからでは遅い、ということを私は現在の段階において敢えていう。〉

 これからもう間もなく半世紀を迎えるが、いみじくも、この藤原の予言は完全に的中し、まさに、第1次から第2次へと続く自公体制において、「日本のファシズム」はより深化しているとも言える。それゆえ、「現代の治安維持法」に他ならない、究極の悪法である共謀罪創設法案(組織犯罪処罰法の一部改正案)が、事もなげに国会に提出され、審議入りしているのである。しかし、だからこそ、我々心あるジャーナリズムは、これまで以上に、この自公という「ファッショ政治の極み」がもたらしている惨状と腐敗を、敢然と抉り出し続けなければならない。(文中・敬称略)

古川利明(ふるかわ・としあき)1965年生まれ。慶応義塾大学文学部卒。毎日新聞、東京新聞(中日新聞東京本社)記者を経て、フリージャーナリスト。『システムとしての創価学会=公明党』『シンジケートとしての創価学会=公明党』『カルトとしての創価学会=池田大作』『デジタル・ヘル サイバー化監視社会の闇』『日本の裏金(上、下)』『ウラ金 権力の味』『「自民党“公明派”」10年の功罪』『「自民党“公明派”」15年目の大罪』(いずれも第三書館刊)など著書多数。

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信濃町探偵団

信濃町探偵団──創価学会最新動向

●都議選対策=「立正安国」鼓吹&欺瞞的な公明党礼賛

・4月13日付「聖教新聞」「座談会 栄光の峰をめざして」「都議会公明党 身を切る改革を実現」

「永石(婦人部長)東京都議会の動向が注目されるなか、公明党がリードした『身を切る改革』が、各方面から高く評価されていますね。

 竹岡(青年部長)今回の『身を切る改革』の実現は、都議会史に残る画期的なことです。相次いだ『政治とカネ』の問題等で不信が高まる中、都民の信頼回復のため、公明党はまず議員自らが襟を正し、覚悟を示そうと、昨年11月、『身を切る改革』として議会改革案を他党に先駆けて提唱しました。(中略)第一に、議員報酬が20%削減(4月から1年間)されました。さらに条例の抜本的な見直しなどを行い、報酬削減の恒久化を目指しています。

 志賀(男子部長)第二に、政務活動費が月額10万円減額(議員一人当たり)され、収支報告書や領収書などの写しをインターネット上で全面公開します。(中略)

 竹岡 そして第三に、本会議などに出席するたびに定額支給されていた『費用弁償』も廃止。そのほか、永年議員への記念品授与や肖像画作成などの『議員特権』も廃止されました。(中略)

 原田(会長)こうした評価の声を私もよく伺います。都議会公明党は、半世紀以上にわたって、『大衆とともに』の立党精神のまま、都民本位の政策を推進してきました。これからも、『都民のために』との一心で、全力で尽くし抜いてもらいたい」

・4月16日付「聖教新聞」「世界広布新時代第25回本部幹部会への池田先生のメッセージ」

「60年前の7月、大阪事件の弾圧の渦中に炎の東京大会を行ってくれた歴史も、私と妻の命から離れることはありません。(中略)あの日あの時、戸田先生は関西本部で私に言われました。『社会の不幸に目をつぶり、宗教の世界に閉じこもり、安穏として、ただ題目を唱えているだけだとしたら、大聖人の立正安国の御精神に反する。この世の悲惨をなくし、不幸をなくし、人権を、人間の尊厳を守り、平和な社会を築いていくなかにこそ仏法の実践がある』(中略)民衆の幸福のため、社会の安定のため、世界の平和のため、我らはいよいよ『賢者はよろこび』と戦い進むのだ。そして、信念の対話を勇敢に広げ、地涌の若き賢者を聡明に育みながら、人類に立ちはだかる、ありとあらゆる試練を断じて勝ち越えていく『立正安国の大連帯』を築き上げていこうではないか」

・4月17日付「聖教新聞」「座談会 栄光の峰をめざして」「都議会公明党『教育負担軽減』を推進」

「志賀 さて、本年2・3月に実施された都議会において、公明党が提案した『3つの挑戦』が全て実現しました。

 原田(聖教新聞代表理事)『身を切る改革』『教育負担の軽減』『人にやさしい街づくり』の三つですね。公明党が『3つの挑戦』を発表して、わずか数カ月。他の追随を許さない、スピードあふれる政策実現力に、各界から感嘆の声が上がっています。

 原田(会長) 中でも、『教育負担の軽減』で実現された、私立高校の授業料の実質無償化は、“『教育を受ける権利』を保障するもの(柴田悠京都大准教授)”と高く評価されています」

※7月2日投開票で実施の東京都議会議員選挙に向けて、公明党候補23人の全員当選をめざす創価学会が、組織上げての選挙闘争に突入している。ゴールデンウィークには、「交流」という名目で全国各地の学会員が、東京在住の友人や知人を訪問し、公明党候補への投票を依頼する事前運動を展開。それを前に創価学会は、都議会公明党をアピールするポイントを、「聖教新聞」掲載の座談会記事に掲載した。すなわち都議会公明党は、都議会進出以来半世紀以上にわたって「都民本位」の政策を推進してきた政党であり、昨今は「身を切る改革」と「教育負担の軽減」で大きな実績をあげているというのだ。

 たしかに都議会公明党は議員報酬の20%削減の旗を振ったが、記事にもあるようにそれはこの4月からわずか1年間のみの適用。都議選を睨んでのパフォーマンスであることは明白だ。なぜなら小池知事は昨年10月、知事給与を半減する条例案を都議会に提出し可決させたが、この半減措置は1年ではなく任期いっぱいの適用。これひとつ比較しても20%1年間が、およそ「身を切る改革」と大見得を切れるようなものではないことが分かる。

 それにしても座談会記事で創価学会幹部らは、公明党が半世紀以上にわたって「都民本位」の政策を実現してきたなどと強調しているが、ショボイ「身を切る改革」をアピールする一方で、壮大な無駄使いだった新銀行東京問題や五輪誘致、豊洲市場移転推進などにはいっさい頬かむり。同様に政務調査費についても、今頃になってようやく月額10万円の削減で威張っているが、公明党目黒区議団の全員辞職事件が象徴するように、全国各地で多くの公明党地方議員が政務調査費の不正受給や不正使用に関与してきたことは周知の事実。10万円削減は遅きに失したくらいでとても胸を張れるものではない。

 新銀行東京問題や築地市場の豊洲移転で公明党が旗を振った事実に頬かむりしたまま、あたかも公明党が「都民本位」の政策を実現し、小池知事とともに「改革」を実行する政党であるかのようにアピールする創価学会の姿勢は極めて欺瞞的である。

 しかも創価学会は、毎度のことだが会員を選挙闘争に駆り立てるために、選挙活動を宗教活動の一環と認識させるべく「立正安国」を振りかざしており、4月度本部幹部会への「永遠の師匠」池田大作“先生”のメッセージでは、「立正安国の大連帯」を築くことを厳命している。同本部幹部会での原田稔会長発言は、そうした創価学会の選挙闘争、なかんずく今回の都議選の位置づけ、意味付をダイレクトに示しているので以下に紹介しよう。昨年11月に創価学会組織そのものを「創価学会仏」とした創価学会は、自らの宗教的正当性を証明するために、またポスト池田を視野に入れた体制整備のために、この都議選になんとしても勝たなくてはならない。その必死さが原田発言には滲み出ている。

・4月21日付「聖教新聞」「5・3『創価学会の日』『創価学会母の日』記念 世界広布新時代第25回本部幹部会から(要旨)」「原田稔会長 庶民が主役の時代へ堂々と」「社会の繁栄築く立正安国の行動」

「さて、6月23日告示、7月2日投票の東京都議会議員選挙につきまして、公明党東京都本部からの同党公認23人への支持依頼を受け、学会として、東京社会協議会において協議し、支持を決定しました。私たちは、よりよき社会、よりよき東京建設のために全力で支援していきたい。思えば、7月に『立正安国論』を上呈された日蓮大聖人の言論戦は、終始一貫、鎌倉を舞台とする『首都決戦』でありました。

 また7月は、池田先生が、夕張炭労による不当な学会弾圧の矢面に立って戦われ、そして事実無根の大阪事件によって入獄された月です。私どもは、師匠の不惜身命精神を今こそ受け継ぎ、東京の完全勝利から全国へと、『庶民が主役の時代』を開いていきたい」

「『師匠の総仕上げの戦いというのは、弟子の大成を見届けることなんです。つまり、弟子が、「先生!わが勝利を、ご覧ください!」と、師匠に胸を張って報告できる実証を示すことなんです。それが、師弟不二です』

 まさしく、今の私どもへのご指導と拝すべき、重要な一文であります。池田先生は『学会の永遠性を確立するのは、まさに今この時だ。これが私の総仕上げの闘争である』と、ご指導くださっています。そして『師匠の総仕上げの戦い』が『弟子の大成を見届けること』であるならば、私たちは断じて勝たねばなりません。(中略)

 私どもは日々、師匠との誓願に立ち返りながら、全てが『自分の戦い』であり、全てが『自分のための戦い』であると決めて、勇んで戦っていきたい。『5・3』から『7・3』へ、断じて池田門下の勝どきを上げようではありませんか」

●池田健在アピール

・4月14日付「聖教新聞」「池田先生ご夫妻 桜輝く創価大学へ 滝山国際寮、万葉国際寮など視察」

「池田先生ご夫妻は13日午前、爛漫の桜が春の光に照り映える東京・八王子市の創価大学を訪問。新年度の講義が始まり、活気あふれるキャンパスを視察した。

 先生ご夫妻は、中央教育棟の前で創大の田代理事長、馬場学長、創価女子短大の石川学長とあいさつを交わし、看護学部棟へ。今春卒業した1期生の受験者が看護師国家試験『全員合格』の快挙を果たした看護学部の奮闘に、重ねてのエールを送った」

・4月20日付「聖教新聞」「未来部機関紙 池田先生の新連載」「中学・高校生向けの『未来ジャーナル』と小学生向けの『少年少女きぼう新聞』の5月号から、池田大作先生による新しい連載が始まる」

・4月21日付「聖教新聞」「本部幹部会から(要旨)永石貴美子婦人部長」

「お元気な池田先生・奥さまのもと迎えた、5・3『創価学会の日』『創価学会母の日』を記念する本部幹部会の開催、おめでとうございます」

※池田夫妻が元気であることを強調する創価学会。創価大学に足を運び、未来部向けの機関紙に新連載をはじめるという。だが創価学園や創価大学に足を運んだという聖教記事には写真の掲載はない。「立正安国の大連帯を」と檄を飛ばす総大将が「お元気」でなくては困るのだろうが、「お元気」である証明はどこにもない。

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