信濃町探偵団

信濃町探偵団──創価学会最新動向

●東京都議選異常な創価学会の選挙闘争

※7月2日投開票で実施された注目の東京都議会議員選挙は、小池百合子知事率いる都民ファーストの圧勝、自民党の大惨敗となり、小池知事に擦り寄って候補23人の全員当選をめざした公明党も、創価学会のなりふり構わぬ選挙闘争と、小池ブームに後押しされて全員当選を果たした。

 都議選の結果分析は次号で詳報するが、とりあえず今号では、都議選を創価学会の「永遠性の確立」と、池田大作名誉会長の「総仕上げの闘争」と鼓吹して、組織あげての熾烈な選挙闘争を繰り広げた創価学会の動静を、機関紙報道に基づき検証してみたい。

 まずは告示を間近にした6月1カ月間の「聖教新聞」1面掲載の一言コラム「寸鉄」。「寸鉄」は一言コラムだけに、創価学会がその時点、時点で会員に強要したい活動目標・実践目標がアピールされている。6月は、告示日を除く全日、公明党が候補者を立てている選挙区の地域組織に激しい檄が飛ばされており、創価学会が都議選に血道をあげていたことが分かる。

6月1日付「東京・世田谷が一気呵成の猛攻。嵐に挑む勇気が友の誉れ。勝利の大旗を」

2日付「杉並よ好機は今!縦横無尽に動き、語り捲れ。東京凱歌の突破口を断固開け」

※ここに登場する「東京凱歌」とは、本誌前号の「信濃町探偵団」でも紹介したとおり、池田大作名誉会長がかつて東京のために揮毫した言葉だが、それを創価学会は、「凱歌とは、戦いに勝った時に歌う喜びの歌」(5月25日付「聖教新聞」長谷川重夫理事長)だと強調し、都議選勝利のスローガンとした。

3日付「練馬の同志が奮闘。東京の要の闘士よ。模範の団結で栄光の暁鐘鳴らせ!」

4日付「板橋が乾坤一擲の拡大。大東京の錦州城は不滅!断じて常勝の歴史つづれ」

5日付「東京・葛飾が『勝つしかない』を合言葉に猛進撃。勝利の峰へ勇敢に進め」

6日付「『すべてに第一』の江戸川が総立ち。信心の横綱よ東京凱歌へ猛然と進め!」

7日付「東京・八王子が力闘。勝ってこそ世界の本陣!誉れの人材城から決定打放て」

8日付「東京・荒川が猛追。ドラマはここから。断固怯まぬ拡大で感激の逆転勝利を」

9日付「東京・足立が猛撃。戦いは攻め抜いたほうが勝つ。庶民の王者よ見事凱旋を」

10日付「東京の調布・狛江の友が怒涛の行進。正義の電源地から勝利の先陣切れ」

11日付「東京・目黒よ限界突破の拡大を!栄冠は強気で攻めたところに。大逆転劇必ず」

13日付「東京・北区よ逆転勝利へ攻め上がれ。総力の拡大で喜び多き万歳を断じて」

14日付「東京・豊島が執念の猛追。ここからが正念場。正義の言論戦で栄光の扉開け」「太田が勇戦。破れぬ壁はない。今こそ爆発的拡大で東京凱歌の先陣を断固」

15日付「東京・中野が猛進撃。痛快に逆転を!徹底した攻めと粘りと団結で勝利掴め」「新宿よ強気で押しまくれ。常勝が本陣の使命なり。獅子となって勝ち進め」

16日付「東京・品川が急追。勇敢に語り断固攻め勝て!民衆の底力奮い起こし勝鬨を」「特区・町田が激闘。決戦の時は今。限界突破の拡大で栄光の峰へ突き進め!」

17日付「東京・江東よ、大逆転を!庶民の力は偉大なり。勇気と団結で栄冠をつかめ」「墨田が気迫の大攻勢!渾身の対話で混戦突破を。総立ちで勝利へ押し捲れ」

18日付「東京・荒川よ頑張れ。疾風怒涛の反転攻勢で勝利の旗立てよ。全国が大声援」「足立が総立ち。何ものをも勝ち越えるのが王者。獅子奮迅の大闘争今こそ」

19日付「調布・狛江よ強気でいけ。対話の大旋風で逆転を!新時代の東京凱歌を共に」「中野が力闘。破竹の勢いで反撃だ。激戦勝ち抜け。皆で勝利と歓喜の万歳を」

20日付「東京・北が猛追。燃え立つ民衆パワーで攻め捲れ!歴史開く大金星をつかめ」「豊島よ不屈の魂で進め!執念の拡大で追い上げよ。ついには感激の凱旋劇を」

21日付「東京・目黒が総反撃。大胆に攻め入り正義を語り抜け!勇将よ堂々の勝鬨を」「品川が猛追!真剣さと勢いで勝れ。言論の剣鋭く。皆で誉れの大勝旗掲げよ」

22日付「東村山・東大和・武蔵村山よ常勝軍の真価を!鉄の団結で新たな勝利史刻め」「町田が一瀉千里の力走。炎となって語りまくれ!東京凱歌の夜明けを断固」

※告示日の23日こそ地名表記はなかったものの、連日、繰り返された悲壮感漂う檄文。最終盤の26日からは一度に3選挙区にムチが入れられた。

24日付「東京・豊島が乾坤一擲の猛攻撃!獅子となり走れ。断じて勝利の鐘を鳴らせ」「品川よ爆発的な拡大で限界破れ!前進また前進。あっと言わせる逆転劇を」

25日付「中野が大激戦。総攻撃でせり上がり、堂々たる凱歌を。全国の同志が声援」「調布・狛江が果敢に追い上げ。ここから猛反撃だ。最後は感激の勝利の万歳」

26日付「北区の勝利が東京の勝利だ。執念の攻勢で大逆転を!全国の友が祈り声援」「荒川が怒涛の追い上げ!戦いは勢い。民衆パワー全開で見事な凱旋行進を」「足立よ負けじ魂の見せ所は今だ!気迫の拡大で押し捲れ。総力で栄冠掴め」

27日付「調布・狛江よ突き進め!最後に勝つのが我らの真骨頂。新たな常勝譜刻め」「中野が猛進撃。歴史的闘争だ。強気の反転攻勢で栄光の峰へ駆け上がれ!」「勇将・目黒が獅子奮迅。執念、団結、雄弁で壁破れ!痛快なる大逆転劇を」

28日付「勇気の豊島が奮戦。あと一歩、もう一押しと気迫で勝ち上がれ!凱歌轟け」「東京革命は江東から!民衆の力が時代を変える。逆転勝利で栄光の旗振れ」「品川よ激戦制せ!常勝不敗が我らの誉れ。必ず勝つと強く攻め抜き凱旋を」

29日付「調布・狛江から反転攻勢の火の手上げよ!正義は勝ってこそ。執念で進め」「北区が渾身の猛追。限界突破の拡大で逆転劇を!東京凱歌の決定打を必ず」「中野よ!正念場の今こそ開拓精神を燃やせ。気迫の闘争で勝利の夜明けを」

30日付「目黒がラストスパート。激戦制する猛攻今こそ。見事な逆転勝利の万歳を」「豊島よ断固、競り勝て。庶民の偉大な底力を満天下に!栄光の歴史断じて」「江東よあと一歩だ。圧倒的な勢いで勝ち上がれ!誉れの民衆城を皆で荘厳」

※連日、「寸鉄」には、選挙区名が登場するが、その頻度で選挙区の情勢分析が可能だ。すなわち複数回にわたって登場する選挙区は、激戦区ということである。「寸鉄」登場の頻度からは、荒川・足立・北・豊島・北多摩3区(調布・狛江)、中野・目黒・品川・町田の各選挙区が激戦区だと分かる。この9選挙区中7選挙区を公明党は最激戦区としていた。

 ところで今回の都議選でも、創価学会は都議会公明党の実績をくり返しアピールした。公明党は、多年にわたって都議会自民党と組んで都政を壟断していたが、そうした事実には全く触れず、公明党こそが「東京改革」の尖兵であるかのような主張を繰り返す創価学会。その典型例が告示前日の6月22日付「聖教新聞」掲載の座談会記事。そこでは公明党が「東京改革の原動力」だと次のようにアピールしている。

6月22日付「聖教新聞」「座談会 栄光の峰をめざして」

志賀(男子部長)いよいよ明日、東京都議選の告示を迎えます。公明党は21選挙区で予定候補23人の全員当選に総力を挙げています。

 宮尾(総東京男子部長)今回の都議選は、小池都知事の『都政改革』の是非を問う選挙です。改革を進めるには、知事と議会が『車の両輪』となる必要があります。知事を支え、時には政策を競い合い、安定した都政運営を担うことができる政党・政治を選ぶのが、今回の選挙といえます。

 伊藤(女子部長)その小池知事が『都政の頭脳』として強い期待を寄せているのが都議会公明党ですね。確かな経験と抜群の実績が光っています。公明党こそ『東京改革』の要、原動力です」

※こうした一方で創価学会そして公明党は、当面の敵である共産党を激しく攻撃。ことに公明党は、共産党を「3つのKでわかる共産党ってどんな党?」との見出しで、「汚い! 実績横取りのハイエナ政党」「危険! オウムと同じ公安の調査対象」「北朝鮮! 『危険ない』と的外れな発言」と誹謗中傷する広報のツイートを「公明新聞」(6月20日付)に掲載した。このツイートならびに「公明新聞」記事に対しては、ネット上で「ヘイト並」「下品」などの批判が相次いだが、公明党広報は、ウェブサイトニュースの「BuzzFeed News」の取材に対して、共産党批判は毎度のことであり、言葉が強烈との批判についても、表現を訂正する気は「ないですね」と答えている。

 共産党を誹謗中傷し、批判されても開き直る公明党のメンタリティを支えているのは創価学会の激しい反共意識。裁判所が創価学会の組織的犯行と認定した共産党宮本委員長宅盗聴事件が象徴するように、創価学会は、選挙で競合する共産党を激しく憎悪してきたが、公明党を「東京改革の原動力」と強調した6月22日付「聖教新聞」掲載の座談会時期でも、公明党同様、共産党を実績を「横取り」する「道徳的に低劣な」政党だと激しい非難を加えている。

志賀 一方で、『私立高校授業料の実質無償化』をはじめ、公明党の実績を臆面もなく『横取り』しているのが共産党です。

 宮尾 共産党は『この4年間で5万人分の認可保育所を増やした』と喧伝していますが、これも全くの大ウソです。共産党は、この4年間、認可保育所を増やすための財源を含んだ予算に全て反対してきました。(中略)

 志賀 それにもかかわらず、反対し、批判してきた政策が実現すると、手のひらを返したように“実現した”と、まるで自分たちの手柄のごとく喧伝するのが共産党の手口です。

 宮尾 『実績横取り』『反対だけが実績』に加え、『反対しても実績』という卑劣なやり方に各地から怒りの声が上がっています。

 志賀 政治評論家の森田実氏は、『共産党は、政治的のみならず道徳的に見ても低劣な独善的政党』と指摘しています。

 宮尾 翻って、森田氏は公明党に対して、『倫理を遵守して地道に政治活動を展開されている』『こうした道徳的な政治家によって、平和な社会が構築されていくことを心から期待しています』と高く評価しています」

※公明党の誹謗に対して共産党の小池晃書記局長は、6月22日の記者会見で、「私立高校授業料無償化、負担軽減の問題では、共産党都議団は4年間で17回都議会で質問している。一方、公明党は、父母の皆さんが一生懸命集めてこの4年間で4回提出した『授業料や入学金の支援と私立学校への助成の充実を求める請願』に3回反対し、否決した。今年2月になって、初めて賛成した。まずは、自分の胸によく手を当てて反省した方がいい」と反論している。都合の悪い事実は隠蔽し、評論家の言まで借りて共産党を批判し、公明党を礼賛する創価学会。安倍首相の言を借りれば「印象操作」ということだろうが、厚顔無恥も甚だしい。もっともこうした手法を駆使して、会員の政党支持の自由や投票行動の自由を阻害するのは公明党の常套手段。

 同様に、そもそも都議選は、都民が地方自治の本旨に基づいて、自らの手で議会の代表を決める選挙。その都議選に、「全国の同志」「日本中の友」らが「声援」と書いている事実が示すように、創価学会は全国の学会員に指示して、都議選への応援を強要した。今回の都議選でも多くの地方組織の幹部・活動家が組織的指示で上京し、公明党支援の選挙活動を行ったが、これは地方自治の冒瀆にほかならない。許されるべき行為ではないだろう。

 宗教的呪縛と印象操作で会員を選挙闘争に駆り立てる創価学会。日本のデモクラシーにとって一大阻害要因であることは明らかだ。

●核兵器禁止条約交渉会議をめぐる欺瞞的動き

6月16日付「聖教新聞」「核兵器禁止条約採択へ 第2期交渉会議始まる SGIの作業文書国連ウエブサイトに掲載」

「核兵器禁止条約制定に向けた交渉会議の第2会期が15日、アメリカ・ニューヨークの国連本部で始まった。先月22日に発表された同条約の草案をもとに議論が行われ、最終日に条約文書が採択されることが期待されている。市民社会の一員としてSGIの代表も参加し、第1会期に引き続いて2度目の作業文書を提出。国連文書として国連のウェブサイトに掲載されている」

6月18日付「聖教新聞」「核禁止条約交渉ニューヨークの国連本部で開催 SGIが発言生命の権利に言及を」

「会議2日目の16日午後には、条約の前文に関し議論が進められた。市民社会の一員としてSGIに発言の機会が与えられ、河合SGI平和・人権部長が登壇した。

 草案前文には核兵器がもたらす壊滅的な人道上の結末に対する深い懸念が記された。核兵器は人権、とりわけ尊厳なる生命に対する最大の脅威といえる。ゆえにSGIは世界人権宣言などが掲げる『生命に対する権利』に言及するよう提案。また、核兵器は希望ある未来を想像することを不可能にし、国際人道法における主要な保護の対象の一つである『人間の尊厳』を脅かす存在であると明文化するよう求めた」

6月22日付「聖教新聞」「米ニューヨーク国連本部での核兵器禁止条約交渉会議 軍縮教育の 重要性を強調 SGI代表」

「4日目となる20日午前に始まった討議は、核兵器の使用や実験などにより影響を受けた人・地域への援助に関する議論が行われた。各国政府代表に続いて、市民社会に意見表明の機会が与えられ、SGI国連事務所ジュネーブ連絡所のヘイリー・ラムゼイ=ジョーンズ所長が発言した」

※国連本部で開催中の核兵器禁止条約交渉会議で、国連NGOのSGI代表が発言の機会を与えられていることを連日のように報じる聖教新聞。あたかもSGIが核兵器禁止条約の締結に尽力しているかのごとき報道だが、周知のように日本政府は唯一の戦時被爆国であるにもかかわらず、多くの被爆者の願いを無視して核兵器禁止条約交渉会議の設置に反対したばかりか、交渉会議への参加も見送った。だが公明党はこうした政府の態度を批判せず、核兵器廃絶を唱える創価学会も抗議することも批判することもない。

 創価学会そして公明党がまず取り組むべきは、日本政府をして核兵器禁止条約交渉会議に参加させることにあるのではないか。

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